自律神経を整えるにはどうしたらいいの?
こんにちは、おっちーです(^^)
自律神経が乱れていると、
- 体がだるい、なかなか疲れがとれない、しんどい
- 肩がこる、頭が痛い、めまいがする
- 息苦しい、不安
- やる気がでない、集中力が続かない
といった、さまざまな不調が現れます。
そして、頑張っているのになかなか痩せられないのも自律神経の乱れによるものです。
自律神経が乱れてると痩せることができないの?自律神経とダイエットの関係ってどうなってるの? こんにちは、おっちーです(^^)自律神経って聞いたことがあると思います。 これが[…]
この記事では、自律神経の基本的なお話と、なぜ自律神経が乱れると痩せられないかを解説しました。
※まだお読みでない場合は先にこちらをお読みください。
ダイエットを成功させるにも、体の不調を改善し日々の生活を快適にすごすためにも自律神経を整えることが重要です。
ということで、自律神経を整える方法についてまとめました。
ピックアップした論文は58本、そのうち熟読したのは21本となっています。
よって、情報の質には自信があります!(๑•̀ㅂ•́)و✧
この記事では、
- 自律神経を整える方法
について解説しています。
これを読み終えれば、あなたは自律神経を整える方法を手に入れることができるでしょう。
しかも、その方法はたった1分です!
それでは詳しく見ていきましょう!(๑•̀ㅂ•́)و✧
自律神経を整える方法は?自律神経の状態を把握する
自律神経は、
- 有酸素運動(息が弾むぐらい)
- 深呼吸(1分間に6回)
の2つを実践することで整います!
この2つの手法は、科学的に検証されています。
これらを実践していただければ、あなたの自律神経は整うことでしょう。
その中でも深呼吸(1分間に6回)はオススメです!
なぜなら、たった1分で自律神経を整えることができるからです。
詳しくは後述します。
自律神経の乱れをチェック!
まずは、自律神経が乱れているかをチェックしましょう。
- 肩がこりやすい
- よく頭が痛くなる、重い感じがする
- めまいがする
- 胸が圧迫されるような苦しさがある
- 全身がだるい
- 下痢や便秘になりやすい
- 気分がスッキリしない
- なんとなく不安
- イライラする
- 集中力が続かない
といった兆候が見られるのなら自律神経が乱れている可能性があります。
また、専門的には
- 脈拍の変動
- 血圧と心拍数
- 瞳孔光反応
- 肌の色と温度
- 発汗パターン
をチェックする方法がありますが、これはお医者さんに見てもらうとよいでしょう。
自律神経が整っているかの指標である心拍変動(HRV)
そして、自律神経を整える方法の理解を深めるために心拍変動(HRV)というものをおさえていただければと思います。
この心拍変動(HRV)が、自律神経が整っているかどうかの指標です。
心拍変動(HRV)とは、体の状況にに合わせて心臓のリズムが速くなったり、遅くなったり適切に変化するかを計測するものです。
例えば、自律神経が整っている場合、呼吸や血圧と同期した心拍の変化が起こります。
反対に、自律神経が整っていない場合はこのような変化が消失します。
これを箇条書きすると、
- 心拍変動(HRV)が高い=呼吸や血圧に同期して変化する(自律神経が整っている)
- 心拍変動(HRV)が低い=呼吸や血圧に同期して変化しない(自律神経が整っていない)
ということです。
心拍変動(HRV)は、リラックスして体を回復している時に増加します。
逆に、ストレスを感じている時に低下します。
- 心臓のリズムがゆっくりになると、心拍変動(HRV)は高くなる(リラックス)
- 心臓のリズムが早くなると、心拍変動(HRV)は低くなる(緊張)
ということです。
心拍変動(HRV)は、交感神経(緊張)および副交感神経(リラックス)によってコントロールされています。
- 交感神経は、心拍数を早め運動中や精神的肉体的ストレスの多い状況下で心拍変動(HRV)を減少させる
- 副交感神経は、心拍数を遅くし睡眠やリラックス状況下で心拍変動(HRV)を増加させる。
「心拍変動(HRV)が高い=リラックスしている=自律神経が整っている」ということです。
つまり、自律神経を整えるためには心拍変動(HRV)を高めることが大切です。
この心拍変動が高くなる手法が、自律神経を整えるということになります。
では、具体的に「自律神経を整える=心拍変動を増加させる」方法を見ていきましょう!
自律神経を整える方法1:有酸素運動(息が弾むぐらい)
自律神経を整える方法として、有酸素運動があります。
有酸素運動とは息が弾むくらいのランニングのことです。
※その他、自転車や水泳など息が弾むくらいの有酸素運動も該当します。
下記の3つの研究では、「若者、中年、高齢者」ごとにどの運動が自律神経を整えるかをレビューしています。
若者(44歳以下)
こちらの研究では、44歳までの若者や中年を対象に、どのような運動が自律神経を整えるかを調査しています。
若年・中年成人の心拍変動、心血管健康およびリスクファクターに対するさまざまなトレーニング介入の効果。システマティックレビュー(2021年4月)
【目的】
若年および中年 (研究サンプルの平均年齢は 44 歳まで) の健康な成人において、さまざまな身体トレーニングの方法が安静時の心拍変動(HRV)と心血管健康およびリスク要因 (圧反射感受性、体脂肪、体格、肥満指数、血圧、心拍回復、VO2 マックス、VO2 ピークなど) に及ぼす影響について体系的に概説することである。
【結果】
検索された3,991件の記録のうち、26件が適格と判断され、解析された。
12の研究では持久力トレーニング(ランニング)が、6つの研究ではレジスタンストレーニング(筋トレ)が、4つの研究では協調的トレーニング(ヨガ)が、2つの研究では高強度インターバルトレーニング(HIIT)が用いられていた。
全体として、すべての種類のトレーニングが、心拍変動(HRV)の改善、心血管健康のリスクが改善された。
【結論】
結論として、トレーニングの強度と頻度が高いほど、心拍変動(HRV)を改善する可能性が高い。
結果、若者や中年ではランニング、筋トレ、ヨガ、HIIT(ヒット)のいずれも自律神経を整えることがわかりました。
ポイントとして、若い人はトレーニングの強度と頻度が高ければ高いほど、自律神経を整えるようです。
この年代では、40分の有酸素運動を週3回、8週間以上行うことが自律神経を整える目安となります。
中高年(45〜60歳)
こちらの研究では、45〜60歳までの中高年を対象に、どのような運動が自律神経を整えるかを調査しています。
中高年の心臓自律神経制御と二次的健康因子に対する様々な運動介入の効果。システマティックレビュー(2021年8月)
【要旨】
この系統的レビューは、様々な運動介入の心臓自律神経制御および二次的健康因子への影響に関する既存文献を要約するために実施されたものである。
心臓自律神経制御の指標として安静時心拍変動(HRV)を使用した。
二次的要因は、心血管系の健康に寄与する要因に関連したものであった。
平均年齢45~60歳の健康な参加者を対象に、持久力(ランニング)、抵抗(筋トレ)、または協調的(エアロビクス)トレーニングの効果を検証。
心臓自律神経制御と心血管健康は、持久力トレーニング(有酸素運動)後に改善した。
レジスタンストレーニング(筋トレ)は、心拍変動(HRV)や二次的な健康要因に有意な影響を与えなかった。
協調的な運動(エアロビクス)は、心拍変動(HRV)に関して結論の出ない結果を示したが、二次的な健康因子には有意な改善を示した。
研究数は少ないが、中年成人における心臓自律神経制御の強化および心血管リスクの低減のために、有酸素運動を推奨する。
結果は、ランニングが自律神経を整えることがわかりました。
しかし、筋トレは自律神経を整える効果はないようです。
※論文の詳細を確認すると、自律神経が乱れている(心拍変動が低い)女性の場合に限り、エアロビクスが自律神経を整える効果があるようです。
この年代では、60分の有酸素運動を週3回、10週間以上行うことが自律神経を整える目安となります。
高齢者(60歳以上)
こちらの研究では、60歳以上の高齢者を対象に、どのような運動が自律神経を整えるかを調査しています。
高齢者における心拍変動および心血管健康因子に対するさまざまな運動介入の効果:系統的レビュー(2021年11月)
【目的】
この系統的レビューの目的は、平均年齢60歳以上の健康な高齢者において、持久運動(ウォーキング、ランニング、水泳、サイクリング)、抵抗運動(筋トレ)、協調運動(ダンス)が心拍変動(HRV)および二次的健康因子に及ぼす影響を要約することであった。
【結果】
大半の研究で、レジスタンストレーニング(筋トレ)の介入を除き、心臓の自律神経制御に有意な正の効果があることが明らかにされた。
すべての運動様式は、二次的な健康因子を改善した。
【結論】
この系統的レビューにより、健康な高齢者において、持久力、協調性、およびマルチモーダルなトレーニングによる心臓自律神経コントロールへの有益な効果が明らかになったが、レジスタンストレーニングによる効果は認められなかった。
二次的な健康因子は、すべてのタイプの身体的介入後に改善された。
結果は、ウォーキング、ランニング、水泳、サイクリングが自律神経を整えることがわかりました。
また、ダンスも自律神経を整えるようです。
こちらも筋トレは自律神経を整える効果はないということでした。
この年代では、70分の有酸素運動を週3回、半年以上行うことが目安となります。
以上、「若者・中高年・高齢者」と見てきましたが、いずれも息が弾むくらいの有酸素運動が自律神経を整えるようです。
自律神経を整えるための有酸素運動は、
- 若者(44歳以下):40分の有酸素運動を週3回、8週間以上行う
- 中高年(45〜60歳):60分の有酸素運動を週3回、10週間以上行う
- 高齢者(60歳以上):70分の有酸素運動を週3回、半年以上行う
ことが必要です。
それなりの努力が必要ですね^^;
自律神経を整える方法2:深呼吸(1分間に6回)
自律神経を整える方法として有酸素運動をご紹介しました。
しかし、週3回1時間近くの有酸素運動を続けるのは、なかなかハードルが高いお話ですよね。
そこで、ご紹介したいのが深呼吸です。
深呼吸は、簡単で即効性が高く実践しやすい手法です。
下記の研究では、1分間で10回以下の深呼吸(吸って・吐いて)をすることにより「心拍変動(HRV)が増加=自律神経が整う」と結論づけています。
参考:ブレスコントロールがあなたの人生を変える方法。ゆっくり呼吸の心理・生理的相関に関するシステマティック・レビュー(2018年9月)
【目的】
本レポートは、ゆっくりした呼吸法(1分間で10回以下の呼吸)の心理生理学的メカニズムとその健常者における効果を明らかにすることを目的としたシステマティックレビューである。
※システマティックレビューとは、明確に作られたクエスチョン(体内時計を狂わすものとは?)に対し、順序立って組み立てられた方法を用いて適切な研究を選択、評価したもの。情報の質としては高い。
【方法】
MEDLINEとSCOPUSデータベースを用いて、呼吸法とその心理生理学的効果に関連するキーワードで、心肺系と中枢神経系を中心に系統的に検索を行った。
2,461の抄録から、適格基準を満たした15件の論文のみがレビューに含まれた。
【結果】
ゆっくりした呼吸法の主な効果は、自律神経系と中枢神経系の活動、および心理的状態に及んでいた。
ゆっくりした呼吸法は、自律神経の変化を促進し、心拍変動と呼吸性洞性不整脈を増加させる。
それは、中枢神経系(CNS)活動の変化と並行するものである。
脳波検査では、α波が増加し、θ波が減少。
解剖学的には、皮質(前頭前野、運動野、頭頂葉など)および皮質下(大脳皮質、視床下部、傍絞輪核、視管周囲、視床下部など)の活動が増加した。
上記の変化に関連する心理的/行動的出力は、
・快適さ、リラックス、快感、活力、覚醒度の増加
・不安、抑うつ、怒り、混乱などの症状の減少
である。
【結論】
副交感神経活動(HRVとLFパワーの増加)、中枢神経活動(EEGアルファパワーの増加とEEGシータパワーの減少)、感情コントロールと心理的幸福に関連する証拠が見いだされた。
また、深呼吸は脳波のα波(アルファ波)が増加し、θ波(シータ波)が減少することで
- 快適さ、リラックス、快感、活力、覚醒度の増加
- 不安、抑うつ、怒り、混乱などの減少
が見られるようになったようです。
特に、1分間に6回の深呼吸がもっとも心拍変動(HRV)を増加させることがわかっています。
6b/minのゆっくりした呼吸法によって誘発されるHRVパワーとLFパワーの増加、EEGアルファパワーの増加とEEGシータパワーの減少と、ポジティブな心理・行動効果との間に信頼できる関連性が見出された。
参考:ブレスコントロールがあなたの人生を変える方法。ゆっくり呼吸の心理・生理的相関に関するシステマティック・レビュー(2018年9月)
そして、深呼吸を始めるとすぐに効果が現れ、深呼吸をやめた後もその効果はしばらく続くことがわかりました。
Lehrer ら (2003) の研究は、セッション後の安静時 (呼吸周波数が通常に戻る期間) に HRV パワーが高い状態を維持できることを示す証拠となるものです。
参考:ブレスコントロールがあなたの人生を変える方法。ゆっくり呼吸の心理・生理的相関に関するシステマティック・レビュー(2018年9月)
ちなみに55名の学生に対し、3分間の深呼吸を実施してもらったところ「心拍変動(HRV)が増加=自律神経が整う」といった結果もあります。
参考:深呼吸と交互鼻呼吸が心拍変動に与える影響:人間生理学実験室から(2019年9月)
深呼吸が自律神経を整えるメカニズムとして下記の仮説がありますが、難しすぎるので眺めるだけでいいです。
参考:仮説 ゆっくりした深呼吸時の肺求心性活動パターンが生理的弛緩の神経誘導に寄与しているとする仮説(2019年9月)
呼吸を遅くしたり深くしたりするリラクゼーション法は、様々な心肺疾患やストレス関連疾患において有望視されているが、その効果をもたらす生理学的メカニズムについて調べた研究はほとんどない。
最近の研究では、0.1Hz(1分間に6回)付近の周波数での呼吸が、心拍変動(HRV)を最大化する行動的なリラックスと圧反射共鳴効果を促進することが示唆されています。
長時間の吸気では、ゆっくり順応する肺求心性神経(SAR)が優先的に動員されることが重要な役割を担っている。
これらの肺求心性神経は脳幹の孤束核(NTS)内の個別の領域に投射し、下流の標的に対して抑制的な作用を開始させる。
逆に、深く息を吐くと SAR 活動は終了し、血圧の上昇を介して動脈圧受容器が活性化され、NTS の投射を通じて心臓への副交感神経流出が刺激されます。
SARと圧受容器からの求心性の相互作用により、吸気時の交感神経活動と呼気時の副交感神経活動がそれぞれ増強されます。
これにより、呼吸周期と同相の顕著な心拍変動(呼吸性洞性不整脈)および換気と灌流の一致が改善される。
これらのことから、ゆっくりとした深い呼吸をすることで得られる神経生理学的プロセスが、様々な心身医学的実践を通じて得られる認知的・行動的治療効果を高めると断言できる。
※う〜ん、ムズイ・・・。
これをざっくり言えば、深く息を吸い込むと交感神経が活性化し、ゆっくり息を吐くと副交感神経が活性化されるということです。
交感神経(活動的)と副交感神経(休息)が活性化されれば、メリハリが生まれて自律神経が整います。
これらのことから、
深呼吸(1分間に6回)は、自律神経を整えることができるといえるでしょう。
これなら、毎日のスキマ時間に実践できそうですね♪
さらに、瞑想やヨガも自律神経を整える効果があります。
なぜなら、瞑想やヨガも深呼吸が大切だからです。
もし、日々の習慣に深呼吸を取り入れるのであれば、
瞑想やヨガの時間に深呼吸(1分間に6回)を取り入れれば良い
と思います。
※もしかしたら有酸素運動が自律神経を整えるのは、「有酸素運動を続けることで心肺が鍛えられて呼吸の回数が少なくなることによる」ものかもしれません。
深呼吸は、鼻から吸って口から吐く。
これを1分間に6回することで自律神経は整います。
以上、自律神経を整える方法について解説してきました。
自律神経は、
- 有酸素運動(息が弾むぐらい)
- 深呼吸(1分間に6回)
の2つを実践することで整います!
その中でも僕は実践のしやすさから、深呼吸(1分間に6回)をオススメします!
まとめ
最後にもう一度内容を確認しましょう。
- 「肩がこりやすい、頭が痛くなる・重い、めまいがする、胸が圧迫されるような苦しさがある、全身がだるい、下痢や便秘になりやすい、気分がスッキリしない、なんとなく不安、イライラする、集中力が続かない」といった兆候が見られる場合は、自律神経が乱れている可能性がある
- 自律神経が整っているかどうかは心拍変動(HRV)が指標となる
- 心拍変動(HRV)が高い場合は自律神経が整っている。
- 心拍変動(HRV)が低い場合は自律神経が乱れている
- 若者(44歳以下)は、40分の有酸素運動を週3回、8週間以上続けることで自律神経が整う
- 中高年(45歳〜60歳)は、60分の有酸素運動を週3回、10週間以上続けることで自律神経が整う
- 高齢者(60歳以上)は、70分の有酸素運動を週3回、半年以上続けることで自律神経が整う
- 深呼吸(1分間に6回)することで即座に自律神経が整うので超オススメ!
- 瞑想やヨガの時間に深呼吸(1分間に6回)を取り入れるのもGood!
今回の記事で、自律神経を整える方法を手に入れることができたのではないでしょうか。
しかも、深呼吸(1分間に6回)はたった1分で自律神経を整える手法です。
ぜひ、日々の生活習慣に取り入れていただければと思います。
今回のお話は以上です。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
それではまた♪