なぜ肥満は問題なのか?肥満がもたらすリスク21選!

こんにちは、おっちーです^^

今回も必ずやせて-10歳の健康美を手に入れるための「ダイエットの基礎知識」を学んでいきます。

 

前回は肥満の現状について、世界と日本を眺めることで把握しました。

ダイエット学

こんにちは、おっちーです^^これから、必ずやせて-10歳の健康美を手に入れるための「ダイエットの基礎知識」を学んでいきます。 はじめに世界における肥満の現状について学びます。 現状[…]

 

ここでわかったことは、

  • 世界は肥満で溢れている
  • 何もしなければひたすら太っていく

ということでした。

 

WHO(世界保健機関)や各国の保健機関では、肥満が進行している現状に警鐘を鳴らしています。

⇨肥満は世界的な「流行病」、ダボス会議で専門家が警鐘(AFP BB News 2013年

 

肥満の何が問題なのか?

今回は、肥満の問題について学んでいきたいと思います。

 

肥満の問題を知ることで、ダイエットをする意義が理解できると思います。

では、結論から申し上げます。

 

肥満の問題は下記の2点です。

・健康を失う

・美しさを失う

 

それでは、詳しく見ていきましょう。

 

肥満は健康を奪う

肥満を放置していると、様々な病気をを誘発することになります。

 

とくに内蔵脂肪型肥満は、生活習慣病(メタボリックシンドローム)につながり、ここから糖尿病や動脈硬化へ発展し、脳血管障害、心血管疾患などの重篤な病気へと進行してしまいます。

最近ではがんも肥満が原因であると言われています。

 

糖尿病、動脈硬化、がん。

これらは厳しい後遺症や死につながるものばかり。

 

そのほか、肥満が原因の病気はまだまだたくさんあります。

下記に肥満に伴いやすい病気を図示しました。

肥満に伴いやすい病気
肥満に伴いやすい病気

脳・神経系

  • 脳血管障害:脳の血管が詰まる脳梗塞と脳の血管が破れる脳出血、くも膜下出血がある。肥満は高血圧をもたらし、ここから脳血管障害につながる。脳梗塞や脳出血のいずれの場合でも、脳細胞が壊れ、意識がなくなったり、半身麻痺や言語障害などの症状が現れる。
  • 認知症:脳細胞が壊れるため、認知機能低下などの症状が現れる。また、肥満は神経組織の脆弱性を高めアルツハイマー型認知症を引き起こすという研究(リンクDEダイエット)もある。

呼吸器系

  • 睡眠時無呼吸症候群:睡眠中に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりして体の低酸素状態が発生する病気。そのまま放置して低酸素状態が続くと心臓や血管に大きな負担がかかるため、高血圧、動脈硬化、脳血管障害、心血管疾患が起こりやすくなる。
  • ピックウィック症候群:高度の肥満者による睡眠障害で重度の睡眠時無呼吸症候群である。上気道が狭くなるため睡眠中に何回も呼吸が止まり寝息すら聞こえなくなる。そして呼吸が再開すれば強いイビキをかく。長期間続くと筋肉のけいれん、チアノーゼ(皮膚が青っぽくなる)、多血症、右心肥大や心不全などの症状に発展する。

循環器系

  • 高血圧:継続して血圧が高めの状態が続いている症状。自覚症状はほとんどなくサイレントキラーとも呼ばれている。最高血圧(収縮期血圧)が140m Hg以上、最低血圧(拡張期血圧)が90mmHg以上が該当する。放置しておくと、血管がいつも張りつめた状態に置かれるため次第に厚く固くなり動脈硬化に発展する。
  • 動脈硬化:血管が厚く固くなった状態。弾力性や柔軟性が失われることで、血液が送り出される圧力によってダメージを受けやすくなる。また、脂肪物質が「お粥」状態となり血管を詰まらせる。ダメージを受けた血管や詰まってしまった血管は心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす。
  • 心血管疾患(虚血性心疾患)、狭心症、心筋梗塞:心筋梗塞や狭心症をまとめて虚血性心疾患と呼ぶ。「虚血」とは「血がない状態」を差し、心臓に血が流れず酸素が行き届いていない状態。酸素がなければ細胞は死んでしまう(心筋の壊死)ため、心臓が動かなくなり死に至る。

消化器系

  • 脂肪肝:中性脂肪が肝臓に溜まっている状態。放置しておくと肝臓の機能低下や肝硬変につながる。肝臓の機能が低下すると、「疲労、吐き気、食欲不振、黄疸(おうだん)、腹水(蛙腹)、肝性脳症(眠気・錯乱)」などの症状が出る。さらに進展すると肝不全、肝臓がんなどの病気に発展する。
  • 胆石:胆汁に含まれる成分が凝縮されて結晶化したもの。激しい痛みがみぞおち周辺に起こり、右肩や背中の痛みを伴う場合もある。嘔吐や発熱などの症状も出現し、胆嚢炎、胆管炎、膵炎を引き起こす。また、黄疸(おうだん)を発症することもあり、皮膚が黄色くなったりかゆみが生じたり、疲労、発熱、腹痛などの症状がでる。
  • 膵炎:お腹の上部の痛みが生じる。背中まで痛みが広がる場合もあり、嘔吐、発熱などの症状がでる。状態が悪化すると意識障害やショック状態など重症化することもある。膵臓の機能が低下すると、消化不良をともなう下痢や体重減少、糖尿病の発症につながる。

内分泌・代謝系

  • 2型糖尿病:最も多いタイプの糖尿病で血液中のブドウ糖(血糖)が正常より多くなる病気。初期の頃は自覚症状はほとんどないが、放置すると全身の血管や神経が障害され、さまざまな合併症を引き起こす。代表的な合併症として、動脈硬化(脳梗塞・心筋梗塞)、糖尿病網膜症(視力低下・失明)、糖尿病腎症(腎機能低下・腎不全・透析)、糖尿病神経症(しびれ・痛み、壊疽(えそ)⇨手足の切断)などがある。
  • 脂質異常症:LDLコレステロール(悪玉コレステロール)、HDLコレステロール(善玉コレステロール)、中性脂肪の血中濃度を計測し基準値から外れた場合、脂質異常症と診断される。放置すると動脈硬化につながり、脳梗塞、心筋梗塞を引き起こす。
  • 高尿酸血症・痛風:血液中の尿酸が7.0mg/dlを超えると高尿酸血症と診断される。自覚症状はないが、痛風や腎結石、尿路結石の原因となる。進行していくと尿酸が関節・足先や耳たぶにたまり、その部分が炎症を起こし激痛の痛風発作を引き起こす。

整形外科的疾患

  • 変形性関節症:関節の間にある軟骨がすり減ったことで滑らかに動かなくなり、関節の摩擦により炎症を起こし水が貯まる症状。また、骨に棘(とげ)のような突起ができて関節が変形する。痛みが伴い階段の昇り降りがしにくくなるなど、日常生活に支障が出る。
  • 腰痛:腰の痛みやはりなどの不快感があらわれる状態。肥満により腰への負担が大きくなり腰回りの筋肉が固くなる(筋肉のこり)。筋肉がこると血流が悪くなり酸欠状態となり、危機的状態を知らせるために「ブラジキニン」という痛みを感じさせる物質が出る。腰痛は「筋肉のロック」が原因!腰痛を直すには原因を知ることから(UROOM)

婦人科系

  • 乳がん:乳腺の組織にできるがんで主な症状は乳房のしこり。また、乳房にエクボやただれができたり、左右の乳房の形状が非対称になったり、乳頭から分泌物がでるなどがある。ステージが進行すると内臓や骨などに転移する。
    ※肥満度が高い女性の閉経後乳がんリスクの増加が日本人で確認されたとの報告がある。
    ⇨日本のボディマス指数と乳がんリスク:8つの人口ベースのコホート研究のプール分析(
  • 卵巣機能障害:肥満に伴い「排卵」と「性ホルモンの分泌」を担う卵巣が障害される。月経周期の異常や無月経などがあげられ、不妊症や不育症(流産・死産)につながる。また、女性ホルモンの一つであるエストロゲンが低下し、更年期障害(体調不良・情緒不安定)と呼ばれる諸症状が現れたり、骨粗しょう症や高コレステロール血症などの発症リスクが高まる。
  • 子宮体がん(子宮内膜がん):比較的高齢の女性が患うがん。閉経後、あるいは更年期で不正出血の症状が出る場合は注意が必要。ステージが進行すると内臓や骨などに転移する。
    ※太りすぎと肥満は子宮体がんのリスクが上昇するとの報告がある。
    ⇨BMIおよび身長と子宮内膜がんのリスクとの関連、全体および組織学的サブタイプ別:日本における人口ベースの前向きコホート研究(

 

どの病気も避けたいものばかりです。

肥満は美しさを奪う

肥満が美しさを奪う理由として、

  • 体型が崩れる
  • 肌のツヤが失われる
  • 薄毛になる

があげられます。

 

「体型、肌のツヤ、髪のハリやコシ」は美しさを支える重要な要素です。

これらが失われると、人は美しさを失います。

 

それでは詳しく見ていきましょう。

体型が崩れる

今の時代、引き締まった体型を持つ人に、

  • メリハリのあるボディライン(曲線)に女性らしさ、筋肉隆々のたくましさに男性らしさを感じる
  • 適切な食事ができている(健康的)
  • 自己管理がなされていて意志が強い(向上している)
  • 清潔に見える

といった好印象を持つ人が多いと思います。

 

反対に太っている人の印象は、

  • メリハリのないボディライン(直線)に女性らしさ、筋肉の見えない弱々しさに男性らしさが感じられない
  • 食べ過ぎ、飲み過ぎ(不健康)
  • 自己管理ができていない、意志が弱い(堕落している)
  • 不潔に見える

といった悪い印象を持つ人が多いのではないでしょうか。

 

ひと昔前までは、ふくよかな女性は富の象徴として好まれていました。

しかし、現代は肥満はマイナスな印象を与えてしまいます。

 

ゆえにダイエットブームなど、体型をスリムにしようとする人が後をたちません。

 

人は社会を形成する動物です。

人が生きていくために集団となり、生存・繁殖していくことは本能にプログラムされています。

人は、生存・繁殖に有利に働くものを美しいものとして本能的に瞬時にキャッチします。

※下記の動画は「美」についてわかりやすく解説してくれており参考になりました。

種の生存・繁栄につながるものを優先的に選ぶことは本能に刻まれています。

だから、引き締まった体型を持つ人の「健康、向上、女性・男性らしさ」という印象は好まれ、反対にこれらからかけ離れた印象の体型が崩れた人は好まれないのでしょう。

肌のツヤが失われる

肥満になると、高血圧や2型糖尿病のリスクが高まることを説明しました。

血圧や血糖値が高くなると血管にダメージを与えてしまいます。

 

ダメージを受けた血管は、弾力性や柔軟性が失われます。

すると、血液がスムーズに循環しなくなり、細胞に必要な栄養や酸素が届きにくくなってしまいます。

 

  • 肌はケラチノサイト(角化細胞)と呼ばれる細胞が基底層で生まれる
  • 基底層で生成されたケラチノサイトは、次に作られたケラチノサイトによって皮膚表面に向かって押し上げられる
  • ケラチノサイトは角質層まで押し上げられ、最終的に角片(アカ)として剥がれ落ちる
  • 新しい細胞の生成から角片として剥がれ落ちるまでの周期はおよそ28日間(4週間)で、これをターンオーバーとよぶ

 

この表皮の基底層で作られるケラチノサイト(角化細胞)に栄養が届かなければ、みずみずしくイキイキとした肌は作られません。

結果、シミ・シワ・たるみのあるツヤのない肌になってしまいます。

 

また、肥満の人は食生活が乱れがち。

食生活が乱れると便秘になり、腸内環境が悪化し、肌が荒れることも忘れてはいけません。

薄毛になる

「国際科学誌Nature(ネイチャー、2021年6月23日付)」は、肥満になると薄毛になることを発表しています。

⇨高脂肪食などによる肥満が薄毛・脱毛を促進するメカニズムの解明―幹細胞における炎症・再生シグナルの異常が毛包の萎縮を引き起こす― (

 

この発表によると、

  • 肥満になると、毛包幹細胞(もうほうかんさいぼう)内に脂肪滴(しぼうてき)と呼ばれる脂質とたんぱく質を含んだ球形の滴が蓄積される。
  • 毛包幹細胞(もうほうかんさいぼう)は、毛を産み出す毛包の再生を担う細胞。
  • この毛包幹細胞に脂肪滴(しぼうてき)が蓄積されると、毛包の再生が行われなくなり、結果として、髪の毛は再生されなくなる。

だそうです。

 

髪は、外見的な美しさを支える重要な要素です。

人は少し離れたところであなたを見て、シルエットや雰囲気で第一印象を決めています。

 

人があなたを見ている角度は正面ではなく、斜め45度や横顔や後ろ姿が多く、距離も少なくとも5メートルは離れています。

遠く離れた距離では、目・鼻・口といった顔のパーツはよく見えません。

見えるのはシルエットや雰囲気です。

そして、このシルエットや雰囲気を作り出しているのが「髪」。

 

美人のオーラは髪が作り出しているとも言えるでしょう。

その髪が失われること=美しさが失われると言えるのではないでしょうか。

まとめ

以上、肥満がもたらすリスクを見てきました。

 

肥満は、

・健康が失われる

・美しさが失われる

ことが具体的にお分かりいただけたかと思います。

 

特に動脈硬化は、心筋梗塞・脳梗塞といった命に直結する問題ですので肥満は早めに解消することが重要です。

また、体型をスリムに保つ、肌や髪のツヤなど、美しさを求める行いは健康面にもプラスに働きます。

そして、美しさは周りの人に快の感情を想起させますので、その意味でもあなたがダイエットに励むという行いは非常にポジティブと言ってよいでしょう。

 

もし、あなたがこれからダイエットをしようと考えているのなら、それはとても素晴らしいことだと思います。

正しいダイエットの知識を身につけ、必ずやせて−10歳の健康美!を手に入れて頂ければと思います。

 

今回はここまでです。

次回は「肥満とは?」というテーマで、そもそも肥満とはどこからが肥満なのか?の定義についてお話したいと思います。

 

それではまた♪

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