人工甘味料でうつ病になるのって本当?
こんにちは、おっちーです(^^)
前回に続き、人工甘味料のリスクについてのお話です。
人工甘味料が脳を勘違いさせる?それがカラダにどんな影響を与えるの? こんにちは、おっちーです(^^)前回に続き、人工甘味料のリスクについてのお話です。[sitecard subtitle=健[…]
人工甘味料は、
- ダイエット・コーラなどの炭酸飲料
- ココアやカフェオレの粉末飲料
- サワー系のお酒
- ノンシュガーチョコレート
- のど飴
- ガム
- ゼリー
- ヨーグルト
- プロテイン
など、さまざまな商品に使われています。
※代表的な人工甘味料としてアスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリンがあげられます。
現状、人工甘味料の安全性は、厚生労働省、FDA(米国食品医薬品局)、EFSA(欧州食品安全機関)など、さまざまな国の公衆衛生機関によって担保されています。
しかし、人工甘味料はうつ病のリスクがあると言われています。
えっ!?人工甘味料はうつ病になるの?
本当だとしたら、けっこう問題ですよね。
もしかしたら、ただの噂にすぎないのかもしれません。
そこで、今回のテーマは人工甘味料はうつ病になるの?問題について徹底的に調査しました。
この「人工甘味料はうつ病になるの?問題」をハッキリさせるために、論文を10本熟読しました。
この記事では、
- 人工甘味料がうつ病にさせるメカニズム
- 人工甘味料が本当にうつ病になるのか実際の研究事例
について詳しく解説しています。
これを読めば、あなたは人工甘味料でうつ病になるのか?本当のところがわかるでしょう。
それではいってみましょう!(๑•̀ㅂ•́)و✧
人工甘味料がうつ病になる?原因は脳へのダメージ
人工甘味料でうつ病になるのでしょうか?
結論は、
”人工甘味料は脳にダメージを与え、うつ病になる可能性がある”
です。
なぜ、人工甘味料がうつ病になる可能性があるのか?
それは、
- 酸化ストレスが脳にダメージを与える
- ホルモンの減少が脳にダメージを与える
- 脳の神経細胞に直接ダメージを与える
といった理由があるからです。
詳しく見ていきましょう。
酸化ストレスが脳にダメージを与える
人工甘味料のアスパルテームは、脳で酸化ストレスを増加させ脳にダメージを与える可能性があります。
酸化ストレスとは、酸化反応により引き起こされる有害な作用のことです。
活性酸素による酸化反応(錆び)が、細胞を傷つけたり死滅させることで老化が進むことが酸化ストレス。
脳に酸化ストレスがかかると、脳の神経細胞やグリア細胞(脳を正常に維持するための細胞)にダメージを与え老化が進みます。
下記の研究では、マウスに人工甘味料のアスパルテームを投与すると脳の酸化ストレスが増加したと報告しています。
※酸化ストレスの指標が「マロンジアルデヒド、一酸化窒素(NO)、グルタチオン」です。
参考:アスパルテームがマウスの記憶および脳の酸化ストレスに及ぼす影響に関する研究(2012年12月)
【目的】
アスパルテームは、最も広く使用されている人工甘味料の一つである。
本研究では、アスパルテームの反復投与がマウスの脳の酸化ストレスおよび脳内モノアミンに及ぼす影響について検討することを目的とした。
※モノアミンとは、セロトニンやドーパミン、アドレナリン、ノルアドレナリンなどの神経伝達物質の総称です。
【材料と方法】
アスパルテーム(0.625, 1.875, 5.625 mg/kg)を1日1回2週間投与し、週4回、マウスの沈んだ皿を探す能力を調査した。
脳内のマロンジアルデヒド、グルタチオン、一酸化窒素(NO)、グルコースを測定した。
【結果】
最高用量である 5.625 mg/kg においてのみ、アスパルテームは水迷路の成績を有意に低下させた。
2週間にわたる逃避台を見つけるまでの平均時間(潜時)は、生理食塩水を投与した対照群と比較して、アスパルテーム5.625 mg/kgで有意に遅延した。
・アスパルテームを1.875 mg/kg投与すると、脳内マロンジアルデヒドが16.5%、一酸化窒素(N)が16.2%有意に増加し、グルタチオンが25.1%、グルコースが22.5%減少することが判明した。
・アスパルテームを5.625 mg/kg投与すると、脳内マロンジアルデヒドが43.8%、一酸化窒素(NO)が18.6%有意に増加し、グルタチオンが32.7%、グルコースが25.8%減少した。
アスパルテームは用量依存的に脳内セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンの抑制を引き起こした。
【結論】
これらの知見は、アスパルテームの反復投与による記憶能力の低下と脳内酸化ストレスの上昇を示唆している。
記憶能力の低下には、脳内グルコース利用能の低下に加え、酸化ストレスの増加が関与している可能性が高い。
この結果から、アスパルテームはマロンジアルデヒドと一酸化窒素を増加させ、グルタチオンを減少させたことがわかりました。
酸化ストレスは、「マロンジアルデヒド、一酸化窒素(NO)、グルタチオン」の量で計測することができます。
- マロンジアルデヒド:マロンジアルデヒドは、脂質(多価不飽和脂肪酸)が活性酸素により酸化されたもので有害な化合物。酸化ストレスレベルの指標となるもので、この値が高ければ高いほど酸化ストレスが高いといえる。
- 一酸化窒素(NO):一酸化窒素(NO)は血管を広げて動脈硬化を予防する作用があるが、脳内で一酸化窒素(NO)が高濃度になると酸化反応を引き起こし脳の神経細胞を傷つける。
- グルタチオン:グルタチオンは活性酸素を消去する抗酸化物質。
アスパルテームの投与を増やせば増やすほど、マロンジアルデヒドと一酸化窒素(NO)が増加し、酸化反応を引き起こす。
そして、抗酸化物質であるグルタチオンが減少するとのこと。
これにより、酸化ストレスが増加します。
酸化ストレスを増加させる原因となるのが、アスパルテームから代謝されるメタノールです。
参考:アスパルテーム慢性曝露によるアルビノラットの脳内酸化ストレスへの影響(2012年9月)
このことから、人工甘味料のアスパルテームは酸化ストレス物質であり、脳にダメージを与える可能性があります。
これを支持する論文は他にもあります。
参考:アスパルテームを摂取したラットの酸化ストレスによる記憶力の低下とNMDAR-CaMKII-ERK/CREBシグナルの阻害(2018年4月)
人工甘味料による酸化ストレスは、腎臓にも負担をかけるということもおさえておいて下さい。
人工甘味料は腎臓に負担がかかるの? こんにちは、おっちーです(^^)前回に続き、人工甘味料のリスクについてのお話です。[sitecard subtitle=健康美学 url=https://otch[…]
ホルモンの減少が脳にダメージを与える
人工甘味料のアスパルテームは、ホルモンを減少させることで脳にダメージを与える可能性があります。
アスパルテームが胃や腸で消化されると、アスパラギン酸(50%)、フェニルアラニン(40%)、メタノール(10%)の割合で代謝されます。
※アスパラギン酸とフェニルアラニンはいずれもアミノ酸(たんぱく質の部品)です。
で、ホルモンを減少させるのがフェニルアラニンです。
下記の論文では、アスパルテームの代謝物であるフェニルアラニンが過剰になると、ドーパミンとセロトニンを減少させると述べています。
※ドーパミンは快楽ホルモンですが、運動能力やバランス感覚を正常に維持するホルモンでもあります。セロトニンは精神を安定させるホルモンです。
参考:アスパルテーム代謝物のアストロサイトおよび神経細胞への影響(2013年)
多くの食品に使用されている甘味料であるアスパルテームは、非常に危険な化合物と見なされている。
アスパルテームは1965年に発見され、現在に至るまで多くの議論を呼んでいる。
人工甘味料は、体内で代謝される際にフェニルアラニン(50%)、アスパラギン酸(40%)およびメタノール(10%)に分解される。
フェニルアラニンの過剰摂取は、重要なアミノ酸の脳への輸送を阻害し、ドーパミンとセロトニンのレベルを低下させることに寄与する。
・・・省略・・・
アスパルテームを摂取すると、血液中のフェニルアラニンが増加する。
その結果、血液脳関門(BBB)を通過するトランスポーターにフェニルアラニンが結合し、アミノ酸トランスポーター(NAAT)が飽和するため、タンパク質や神経伝達物質の合成に必要な重要なアミノ酸が脳に届かなくなる。
血液脳関門(BBB)によって中枢神経系に送られる必須アミノ酸のひとつは、ドーパミン(DA)の合成に必要なチロシン(Tyr)、非必須アミノ酸はセロトニン(5-HT)の形成に関わるトリプトファン(Trp)である。
フェニルアラニンを結合させた中性アミノ酸トランスポーターが欠損した結果、他のアミノ酸が不足し、これら2つの神経伝達物質の産生が減少する。
上記の省略以降の小難しい文章を解説すると、
- 血液脳関門という脳と血液で必要な物質(栄養)をやりとりする関所のようなものがある
- その関所に存在するアミノ酸トランスポーターという名のアミノ酸が通過する膜がある
- 人工甘味料のアスパルテームを摂取すると、血液中のフェニルアラニンが増加する
- ファニルアラニンは、脳の関所である血液脳関門のアミノ酸トランスポーターの膜に結合する
- フェニルアラニンが過剰になると、アミノ酸トランスポーターにフェニルアラニンが結合しすぎて飽和状態となることで、他のアミノ酸が関所を通過できなくなり脳に必要なアミノ酸が届かなくなる
- 結果、アミノ酸を材料とするドーパミンやセロトニンといったホルモンが作られなくなり、ホルモンレベルが低下する
といった感じです。
脳内でドーパミンが低下すると、運動能力やバランス感覚、歩行能力が低下しパーキンソン病(ふるえ、体が動かしくなったり、転びやすくなる)につながってしまいます。
また、脳内でセロトニンが低下すると、「睡眠、記憶、感覚知覚、気分のコントロール、体温調節」の障害、うつ病、不安症に影響を与えます。
つまり、人工甘味料のアスパルテームはドーパミンやセロトニンなどのホルモンを減少させることで脳にダメージを与える可能性があるということです。
脳の神経胞に直接ダメージを与える
人工甘味料のアスパルテームは、脳の神経細胞に直接ダメージを与える可能性があります。
その原因となるのが、アスパラギン酸。
アスパラギン酸は、アスパルテームが胃や腸で消化された結果、得られるアミノ酸です。
※アスパルテームが胃や腸で消化されると、アスパラギン酸(50%)、フェニルアラニン(40%)、メタノール(10%)の割合で代謝されます。
下記の論文は、「ホルモンの減少が脳にダメージを与える」でご紹介したものと同じものですが、アスパルテームから代謝されるアスパラギン酸が高濃度になると、神経細胞の過興奮(興奮がすぎる)を引き起こすと述べています、
参考:アスパルテーム代謝物のアストロサイトおよび神経細胞への影響(2013年)
多くの食品に使用されている甘味料であるアスパルテームは、非常に危険な化合物と見なされている。
アスパルテームは1965年に発見され、現在に至るまで多くの議論を呼んでいる。
・・・省略・・・
人工甘味料は、体内で代謝される際にフェニルアラニン(50%)、アスパラギン酸(40%)およびメタノール(10%)に分解される。
高濃度のアスパラギン酸は、神経細胞の過興奮を引き起こす毒素であり、他の興奮性アミノ酸であるグルタミン酸の前駆体でもある。
※前駆体とは、その物質が生成される前の物質のことです。
その量が過剰でアストロサイトに取り込まれないと興奮毒性を誘発し、アストロサイトや神経細胞の変性につながる。
※アストロサイトとはグリア細胞のことで脳の機能を正常に保つ働きがあります。
・・・省略・・・
アスパラギン酸は脳内の非必須アミノ酸として、神経細胞間のインパルス伝達を担う神経伝達物質として働いている。
アスパラギン酸はアスパルテームの分解産物の40%を占め、甘味料を含む製品を常に摂取していると、血中および脳内の濃度が上昇する[7]。
アスパラギン酸は、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミンといったアミノ酸の前駆体であり、それらの過剰は、特にグルタミン酸は神経細胞の過興奮を引き起こし、神経細胞やアストロサイトの死を誘発する要因の1つである。
アスパラギン酸は、体内でアスパラギン、グルタミン酸、グルタミンに代謝されます。
特にグルタミン酸は神経を興奮させる作用があり、この作用が強すぎると神経細胞自らが死を選ぶ(興奮毒性)といったことに。
下記の論文でも、人工甘味料のアスパルテームがアスパラギン酸を高濃度にし神経細胞の過興奮を引き起こすと述べています。
参考:アスパルテーム-真か偽か?製品への一般的な使用に関する安全性解析の叙述的レビュー(2021年6月)
アスパルテームの成分の1つであるアスパラギン酸は、神経伝達物質としても機能する生体アミノ酸である。
これは興奮性アミノ酸に分類され、抑制性アミノ酸とのバランスがとれていれば、正常な脳機能を維持するために必要なアミノ酸である [89]。
このバランスを乱すと、気分障害の発症につながる[90]。
アスパルテームとグルタミン酸はN-methyl-D-aspartate(NMDA)受容体に結合するために互いに競合し、カルシウム(Ca2+)の流入を増加させて細胞内のCa2+の恒常性を乱し、結果として神経細胞の機能が変化した [91,92].
つまり、アスパラギン酸が過剰になり過興奮になると、正常な脳機能が維持できなくなり気分障害につながってしまう。
よって、人工甘味料のアスパルテームは神経を過興奮(興奮がすぎる)にして脳に直接ダメージを与える可能性があります。
このことを支持する論文は他にもあります。
参考:思春期における甘味料溶液の摂取がラットの抑うつ様表現型と関連する神経代謝の影響(2020年8月)
人工甘味料はホントにうつ病になるの?実際の研究事例
人工甘味料は、
- 酸化ストレスが脳にダメージを与える
- ホルモンの減少が脳にダメージを与える
- 脳の神経細胞に直接ダメージを与える
といった3つの理由により、うつ病になる可能性があることがわかりました。
これらは全てマウスによる研究で、人に対するものではありません。
※マウスによる研究はメカニズムを知るためのものです。
では、実際に人に対する研究ではどのようになっているのでしょうか?
具体的な事例を見ていきましょう。
下記のコホート研究では、ダイエット飲料を頻繁に飲むと、うつ病のリスクを高めると報告しています。
※ダイエット飲料とは、人工甘味料入りのカロリーゼロのソフトドリンクのことです。
参考:米国の高齢者における甘味飲料、コーヒー、紅茶とうつ病のリスク(2014年4月)
甘味飲料、コーヒー、紅茶は、最も消費量の多い非アルコール飲料であり、健康に重要な影響を及ぼす可能性がある。
参加者263,923人を対象に、1995年から2006年にかけて評価したさまざまな種類の飲料の消費量と、2000年以降の自己申告によるうつ病診断との関連を前向きに評価した。
1日当たり缶/カップ4個以上と全くない場合のオッズ比(OR)は、ソフトドリンクで1.30(95%CI:1.17-1.44)、フルーツドリンクで1.38(1.15-1.65)、コーヒーで0.91(0.84-0.98)だった(すべてP for trend<0.0001)。
アイスティーとホットティーでは、負の相関が観察された。
主にダイエット飲料を飲む人と普通の飲料を飲む人の層別分析では、オッズ比は、ダイエット飲料1.31(1.16-1.47) vs 普通のソフトドリンク1.22(1.03-1.45)、ダイエット飲料1.51(1.18-1.92) vs 普通のフルーツ飲料1.08(0.79-1.46)、ダイエット飲料1.25 vs 普通の甘味のアイスティーの0.94(0.83-1.08)であった。
※ダイエット飲料には人工甘味料が含まれています。
最後に、非飲酒者と比較して、甘味料を含まないコーヒーや紅茶を飲むことは、うつ病のリスクの低下と関連し、砂糖や蜂蜜ではなく人工甘味料を加えることは、リスクの上昇と関連した。
甘味料入り飲料、特にダイエット飲料の頻繁な摂取は、高齢者のうつ病リスクを高める可能性がある
一方、コーヒーの摂取はうつ病のリスクを下げる可能性がある。
コホート研究とは、原因となる要素を持つ集団と持たない集団の2つに分けて、未来に向けて長期間追跡して結果がどうなるかを観察する研究のことです。
1995年から2006年の9年間観察した結果、うつ病のオッズ比(見込みの比率)は、
- ソフトドリンク(炭酸飲料)1.22 vs ダイエット飲料1.31
- フルーツ飲料1.08 vs ダイエット飲料1.51
- 甘味のアイスティー0.94 vs ダイエット飲料1.25
となっていました。
ソフトドリンク(炭酸飲料)、フルーツ飲料、甘味のアイスティーと比べて、いずれもダイエット飲料の方が、うつ病になる確率が高いという結果になっています。
オッズ比とは?
オッズ比とは、ある事象の起こりやすさを2つのグループで比較したもの。
オッズ比が1の場合、2つのグループは同じ確率でその事象が起こる。
オッズ比が1を超える場合、要素があるグループの方がその事象が起こる確率が上である。
オッズ比が1未満の場合、要素があるグループの方がその事象が起こる確率は下である。
ちなみにオッズ比の数値が高ければ高いほど、その事象が起こる確率は上がる。
ソフトドリンク(炭酸飲料)は1.22で、フルーツ飲料は1.08なので、両者ともうつ病になる確率が上がります。
ダイエット飲料は1.51とソフトドリンク(炭酸飲料)とフルーツ飲料よりもオッズ比が大きくなっているため、より「うつ病」になる確率が上がるということです。
そして、下記のランダム化比較試験では、人工甘味料のアスパルテームを摂取すると、脳機能が低下し、メンタルが過敏になり、うつの状態になったと報告しています。
参考:アスパルテーム摂取による神経行動学的影響(2014年6月)
人工甘味料のアスパルテームは広く使用されているにもかかわらず、その神経行動学的影響に関するさまざまな証拠があるため、最も議論の多い食品添加物の一つである。
健康な成人に高アスパルテーム食(25 mg/kg体重/日)を8日間、低アスパルテーム食(10 mg/kg体重/日)を8日間摂取させ、その後2週間の休止期間をおいて、認知、うつ、気分、頭痛の被験者内差異について調査した。
測定項目は、アスパルテームを含む食品を摂取した重量、気分・抑うつ尺度、ワーキングメモリと空間配向の認知テストなどであった。
高アスパルテーム食を摂取した場合、参加者はより過敏な気分を持ち、より抑うつ状態を呈し、空間的志向性テストの成績はより悪かった。
アスパルテームの摂取はワーキングメモリに影響を与えなかった。
今回試験した高摂取量は、1日の最大許容摂取量である40-50mg/kg体重/日を大きく下回っていたことから、神経行動学的健康に影響を及ぼす可能性のある食品を摂取する際には、慎重な配慮が必要である。
この研究の参加者は28名と人数が少ないですが、二重盲検のランダム化比較試験で厳密に行われているため、データの質は非常に高いです。
※二重盲検とは、参加者がどのグループに分けられたかが分からない状態にして、プラセボ(思い込みによる効果)の要素を排除して、精度の高いデータをとるための手法です。
日本では、アスパルテームの最大摂取量は「1日に40mg×体重(kg)」までが安全の基準とされています。
しかし、上記のランダム化比較試験では「1日に25mg×体重(kg)」の容量のアスパルテームの摂取でもうつの状態が見られたとのこと。
ちなみにこの試験で、
高アスパルテーム食摂取後、2名の参加者に臨床的に有意な認知機能障害が見られた。
と、ヤバいことになって2名は途中で試験を脱落しています。
コホート研究でもランダム化比較試験でも、人工甘味料はうつ病に関連するとの結果が出ている。
このことから、人工甘味料はうつ病になる可能性が高いと言えるのではないでしょうか。
※ただし、メタアナリシスは見つからなかったので決定的ではありません。
以上、「人工甘味料はうつ病になるの?問題」について調査しました。
再び結論を述べると、
”人工甘味料は脳にダメージを与え、うつ病になる可能性がある”
です。
それは、
- 酸化ストレスが脳にダメージを与える
- ホルモンの減少が脳にダメージを与える
- 脳の神経細胞に直接ダメージを与える
といった理由があるからです。
まとめ
最後にもう一度内容を確認しましょう。
- 人工甘味料のアスパルテームは酸化ストレス物質であり、脳にダメージを与える可能性がある
- 人工甘味料のアスパルテームは脳内のドーパミン(バランス感覚)やセロトニン(精神の安定)といったホルモンを低下させることで脳にダメージを与える可能性がある
- 人工甘味料のアスパルテームは神経を過興奮(興奮がすぎる)にして脳にダメージを与える可能性がある
- 脳がダメージを受け続けると、うつ病になる可能性がある
いかがでしたでしょうか?
人工甘味料はうつ病になる可能性があります。
いくら、カロリーが少なくダイエットにつながるとはいえ、健康を害しては意味がありません。
できるだけ人工甘味料は避けたほうが無難でしょう。
今回の記事で、人工甘味料でうつ病になるのか?本当のところをご理解いただけたかと思います。
今回のお話は以上です。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
それではまた♪