生理後のキラキラ期に痩せるのはなぜ?
こんにちは、おっちーです(^^)
よく、生理後のキラキラ期は痩せる!
って耳にしますよね。
たしかに、生理後のキラキラ期はダイエットに効果的な時期です。
そして、キラキラ期という言葉どおり、痩せやすくなるとともに女性がもっとも輝く時期だといえます。
では、なぜキラキラ期は痩せることができるのでしょうか?
そこで、今回のテーマは生理後のキラキラ期で痩せるのはなぜか?について解説していきます。
この「生理後のキラキラ期で痩せるのはなぜか?」問題を明確にするために11本の論文から要点をピックアップしています。
徹底的にインプットしたので、より正確な情報をお届けできると思います!
この記事では、
- 生理(月経周期)の基本的なお話
- 生理後のキラキラ期の鍵を握る女性ホルモン
について詳しく解説しています。
これを読めば、あなたは生理後のキラキラ期で痩せる理由がわかり、効率良く痩せるための基礎が整うでしょう。
それではいってみましょう!(๑•̀ㅂ•́)و✧
生理(月経周期)の基本的なお話
早速、結論から入ります。
なぜ、生理後のキラキラ期で痩せるのか?
それは、女性ホルモンのエストロゲンに痩せる効果があるからです。
なぜなら、女性ホルモンのエストロゲンには、
- 食欲をおさえる
- 脂肪が増えにくい
といった作用があるからです。
さらに、エストロゲンには、
- 血行が良くなる
- 美肌や美髪になる
- ボディメイクにプラスの効果
- 気分が上がる
- 疲れにくい
といった女性を輝かせる嬉しい効果があります!
【生理の基本的なお話】月経周期について
女性ホルモンのお話をするまえに、まずは生理の基本である月経周期についておさらいしておきましょう。
下記のイラストをご覧ください。
これは、「月経周期」をあらわしたイラストです。
月経周期とは、月経(生理)の開始から次の月経が始まるまでのサイクルのことで、28〜35日が正常な月経周期です。
月経周期は、
- 月経:妊娠が成立しなかった場合、子宮内膜が剥離・脱落する際に生じる生理的出血のこと。基礎体温は低めで体調は絶不調。およそ月経開始の1日目〜7日まで出血が続く。
- 卵胞期:月経が終わってから排卵までの期間のことで、卵巣の卵胞(卵子を保護し栄養を供給する)が発育する時期のこと。基礎体温は低めだが体調は絶好調。いわゆるキラキラ期。およそ月経開始の7日目〜14日まで続く。
- 排卵:成熟した卵胞が破れて卵子を放出する時期。基礎体温がガクッと落ち、体調の変化が起こりやすい。
- 黄体期「前期」:排卵が終わってから月経が開始するまでの期間(前半)。排卵後の卵胞が黄体に変化し子宮内膜が徐々に厚くなっていく。基礎体温が高くなる。体調はそこまで悪くならない。およそ月経開始の14日目〜21日まで続く。
- 黄体期「後期」:排卵が終わってから月経が開始するまでの期間(後半)。子宮内膜はより厚く妊娠に適した状態になる。基礎体温は高めで体調は不調。およそ月経開始の21日目〜28日まで続く。
となっています。
この月経周期は「エストロゲン(卵胞ホルモン)、プロゲステロン(黄体ホルモン)」といった女性ホルモンによって制御されています。
- 月経:女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌量が最も低い時期。
- 卵胞期:エストロゲンの分泌量が徐々に増え後半にピークを迎える。プロゲステロンは月経のときとほぼ変わらない。
- 排卵:エストロゲンの分泌量がピーク時から下がる。プロゲステロンの分泌量が増え始める。基礎体温は徐々に上がっていく。
- 黄体期「前期」:のエストロゲンの分泌量が少し回復する。プロゲステロンの分泌量がエストロゲンより上回り始める。
- 黄体期「後期」:エストロゲンの分泌量が低下する。プロゲステロンの分泌量はピークに達する。
女性ホルモンは、女性の体調を著しく変化させます。
そして、肥満の原因や結果に女性ホルモンが大きく影響する。
よって、女性ホルモンのリズムに合わせてダイエットすることが重要です。
生理後に痩せる鍵を握る女性ホルモンについて
では、なぜ女性ホルモンがダイエットにとって重要なのかを解説していきます。
女性ホルモンは、主にエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類に分類されます。
それぞれ違った働きがあるので詳しく見ていきましょう。
エストロゲン(卵胞ホルモン)
エストロゲン(卵胞ホルモン)は、「エストロン、エストラジオール、エストリオール」の3種類からなるステロイドホルモンの一種です。
月経周期の卵胞期に分泌量が高まります。
女性ならではの丸みをおびたカラダをつくるのがエストロゲン。
そして、エストロゲンは、
- 血行が良くなる
- 美肌や美髪になる
- ボディメイクにプラスの効果
- 気分が上がる
- 疲れにくい
- 痩せる!
といった女性に嬉しい効果をもたらしてくれます。
参考:血圧と水分調節:男女内および男女間の性ホルモン効果の理解(2012年12月)
参考:視床下部無月経と長期的な健康影響について(2017年5月)
参考:パワーロードによる疲労は月経周期相に影響される(2022年7月)
エストロゲンは女性を元気にするホルモン。
エストロゲンが分泌されている時期(卵胞期)は、心身ともに好調でいられます。
そして、エストロゲンには痩せる効果がある。
では、なぜエストロゲンは痩せるのか?
それは、
- エストロゲンは食欲をおさえる
- エストロゲンは脂肪が増えにくい
からです。
ここでは、エストロゲンの「痩せる!」効果について深く掘り下げます。
エストロゲンは食欲をおさえる
エストロゲンは、食欲をおさえてくれます。
それを具体的に説明してくれているのが、スイスのチューリッヒ大学によるシステマティックレビューです。
※システマティックレビューとは、文献をくまなく調査し、ランダム化比較試験のような質の高い研究データを出版バイアスの偏りを限りなく除き、分析する手法でここで得られた結果は根拠の質が高いです。
こちらでは、エストロゲンレベルの上昇が、食べ物に対する価値を高め「空腹感がないのに食べてしまう」という報酬系の食欲をおさえると論じています。
※論文の文章をそのまま引用してるので難しい場合は読み飛ばしてください。
月経周期を通じた食べ物の写真に対する神経反応の変化は、食べ物に関連する情報の処理における卵巣ホルモンの役割を示唆している。
これらの神経効果は、黄体期と比較して卵胞期に高エネルギー食品写真の訴求力が低下し、低エネルギー食品写真の訴求力は変わらないという形で反映された。
したがって、周産期におけるエストロゲンの食事サイズ制限効果は、高カロリー食品に対する腹側線条体反応の増加によって媒介され、高レベルのエストロゲンによって誘発される報酬感受性の増加を反映していると考えられる。
※報酬感受性が増加することは、少ない報酬でもより満足できるということです。
実際、別の研究では、黄体期ではなく卵胞期の女性において、エストラジオールレベルとアンフェタミン誘発多幸感の間に正の相関があり、エストロゲンが女性をドーパミン(快楽ホルモン)に対してより敏感にすることを示唆している(Justice and de Wit, 1999)。
これらの知見は、肥満における報酬感受性の低下と、ドーパミン放出の低下に関する報告に収斂し、食物の報酬価値の低下は食物摂取量の増加につながることが考えられる(レビューについては、Val-Laillet et al.、2015参照)。
さらに、食べ物の絵に対する神経反応は、食餌状態と月経周期期との相互作用を反映している。
特に、外側前頭前皮質(lPFC)における食べ物の絵に対する反応は、卵胞前期(低エストロゲン)ではなく卵胞後期(高エストロゲン)において、空腹時と比較して摂食状態で増強される(Alonso-Alonso et al.、2011)。
したがって、エストロゲンは前頭前野に作用し、摂食状態における食欲の認知的コントロールを促進する。
すなわち、肥満リスクの増加と関連する特性である「空腹感がないのに食べてしまう」傾向を軽減すると考えられる(French et al.、2012)。
文章が難解でとてもわかりづらいですよね。
かんたんに言えば、エストロゲンは多幸感が増し、少ない報酬でも満足できるということ。
つまり、エストロゲンは少ない食事量でも満足できるようになるということです。
お腹が満腹でも「やめられないとまらない」となるのは、脳の報酬系の食欲が原因。
あ〜!これを食べたら太ってしまう!!でも、とめられない!!これ以上食べると太るのに!!もうお腹いっぱい、でもとまらない、やめられない!!なんで?わたしの食欲はとまってくれないの!? […]
「快楽を求めて食に走る」それが報酬系の食欲。
エストロゲンは、少ない快楽で満足感を高めてくれるため過食に走らなくてすみます。
「エネルギー摂取<エネルギー消費=痩せる」が基本なので、食欲をおさえることは痩せることにつながる。
つまり、エストロゲンは報酬系の食欲をおさえてくれるから痩せるということです。
反対にエストロゲンの分泌量が減る黄体期「後期」や月経のときは、報酬系の食欲が増加して「やめられないとまらない」になりやすいということです。
チョコレートなど甘いものを渇望するのも、エストロゲンの報酬系食欲のおさえが効かなくなることによるものでしょう。
エストロゲンは脂肪が増えにくい
エストロゲンは、脂肪が増えにくいことがわかっています。
逆に閉経など、エストロゲンの分泌量が減ることは、脂肪を増やすということです。
これもスイスのチューリッヒ大学によるシステマティックレビューで述べられていました。
こちらでは、閉経後のエストロゲンの減少が脂肪を増やすと論じています。
健康な体重の女性および軽度の肥満の女性の両方において、閉経により体脂肪が体重の5%程度増加し、無脂肪体重がそれよりわずかに減少することを示している。
DEXAを用いたいくつかの研究では、閉経後の状態と内臓脂肪の増加との間に相関があることが確認されている(Svendsenら、1995;Trémollieresら、1996;Gambaccianiら、1999;Lovejoyら、2008年)。
肥満でない女性でも、閉経期には内臓脂肪総量(Abdulnour et al.、2012)および体脂肪率(Ho et al.、2010)の著しい増加が起こりました。
閉経後の若い女性(50~59歳)では、エストロゲンホルモン療法(HT)は脂肪量を減らし、骨・ミネラル密度を改善し、無脂肪量(FFM)を保つようで、2型糖尿病のリスクを減らし、動脈硬化を遅らせ、全死亡を減らす(Santenら、2010;Mansonら、2013;Manson and Kaunitz, 2016)。
エストロゲンレベルは、肥満の閉経前女性よりも非肥満の女性で高いという観察も、脂肪組織を抑制するエストロゲンの役割を支持するものである。
年齢補正された卵胞前期エストラジオール値は、健康体重女性で40pg/mlであったのに対し、肥満女性では33pg/mlだった(Freemanら、2010)。
エストロゲンが減ると、脂肪量が増える。
反対にエストロゲンによるホルモン療法は、脂肪量を減らすとの報告がいくつか上がっています。
ちなみにエストロゲンが脂肪量を減らすメカニズムとして、白色脂肪細胞(太る細胞)が褐色脂肪細胞(痩せる)細胞に変化することで、熱を発生しエネルギーを消費させることにあるとのことでした。
エストロゲンが脂肪組織機能を改善する追加の潜在的なメカニズムは、白色脂肪細胞の「褐変」(Palmer and Clegg, 2015)、すなわち、ATPを合成せずに熱を発生するアンカップリングプロテイン-1(UCP-1)の発現増加に関連し、したがってエネルギー消費(EE)を増加させて、心臓代謝リスクを低減する(Rosen and Spiegelman, 2014)。
褐色脂肪細胞については、下記をご参照ください。
痩せる細胞?褐色脂肪細胞って何?それで「やせ体質」は手に入るの? こんにちは、おっちーです。 もし、痩せる細胞というワードが気になるのならこの記事を読んでみてください。[…]
エストロゲンによって、白色脂肪細胞(太る細胞)が褐色脂肪細胞(痩せる細胞)に変化する。
褐色脂肪細胞は、「UCP-1(アンカップリングプロテイン-1)」によって、脂肪分解が促され、体温を維持するために脂肪を燃焼させる働きがあります。
つまり、エストロゲンは太る細胞を痩せる細胞に変えることで脂肪が増えにくくなるということです。
以上、
- エストロゲンは食欲をおさえる
- エストロゲンは脂肪が増えにくい
ことがわかりました。
そして、
- 血行が良くなる
- 美肌や美髪になる
- ボディメイクにプラスの効果
- 気分が上がる
- 疲れにくい
という女性にとって嬉しい効果があります。
まとめると、エストロゲンは女性を絶好調にし、痩せやすくする!ということです。
※エストロゲンの分泌が減少する更年期では「更年期障害」と呼ばれる不調で悩む女性も少なくありません。
プロゲステロン(黄体ホルモン)
プロゲステロン(黄体ホルモン)は、妊娠を助けるためのホルモンです。
基礎体温を上げ、受精卵が着床しやすいように子宮内膜の環境を整えます。
排卵直後から分泌され、黄体期に分泌量が高まります。
プロゲステロンが分泌されている時期(黄体期)は、心身が不安定となり不調になりやすい。
その原因として考えられるのが、プロゲステロンの作用によるエストロゲン効果の減少です。
エストロゲン効果の減少は、更年期障害のように女性を不調にさせます。
プロゲステロンは、エストロゲンの効果を発揮するエストラジオールから、あまり効力のないエストロンへ変換する酵素を誘導することで、エストロゲンの効果を減少させます。
また、プロゲステロンは、エストロゲンを作用させるエストロゲンの受容体を減らすことでもエストロゲンの効果を減少させるようです。
参考:子宮内膜の生理と月経の調節機能(2020年7月)
プロゲステロンは、ステロイド代謝酵素である17β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ酵素(HSD)の誘導を介して、エストラジオールから生物学的に活性の低い形態(エストロン;E1)への変換を促進し(115、133、190、237、239)、それによってエストロゲンリガンドの利用性を制御する。
プロゲステロンはまた、エストロゲン受容体(ER)の発現を低下させ(238)、それによってエストラジオールの作用をさらに抑制すると報告されている。
エストロゲンは、
- 血行が良くなる
- 美肌や美髪になる
- ボディメイクにプラスの効果
- 気分が上がる
- 疲れにくい
- 痩せる!
といった女性に嬉しい効果をもたらしてくれます。
そして、エストロゲンは、
- 食欲をおさえる
- 脂肪が増えにくい
といった「痩せる!」効果があるのはすでに解説したとおりです。
しかし、プロゲステロンは、このエストロゲンの効果を阻害します。
よって、プロゲステロンは、
- 「やめられないとまらない」と食欲が暴走しがち
- エストロゲンによる脂肪が増えにくい効果が得られない
といったことに。
また、プロゲステロンは水分を蓄えることもわかっていますので、むくみによる体重増加もあります。
プロゲステロンによる血漿(血液の液体成分)量の増加は、細胞外液量の増加を伴っていることからナトリウムの貯留によるものであると考えられる。
※ナトリウムの貯留は、むくみの原因の一つとして考えられています。
毛細血管水透過性の測定を行った結果、黄体期は卵胞期と比べて水透過性で高い値を示した。
※毛細血管水透過性とは、血管とその周りの組織との間で起こる水分や栄養分などの移動のこと。この値が大きいと浮腫が形成される。
したがって、黄体期は浮腫が起こりやすいことが示された。
さらに、
- 血行が良くなる→悪くなる
- 美肌や美髪になる→肌や髪が荒れがち
- ボディメイクにプラスの効果→ボディメイクの効果が薄れる
- 気分が上がる→気分が下がる
- 疲れにくい→疲れやすい
というように、エストロゲンの効果を打ち消します。
まとめると、プロゲステロンは女性を不調にし、痩せにくくする!ということです。
ただし、妊娠中の状態を安定させたり、お腹の赤ちゃんの成長を促す大切な役割を担っているため、適切な量が分泌されることが望ましいことはおさえておいてください。
以上、生理後のキラキラ期で痩せるのはなぜか?について解説しました。
なぜ、生理後のキラキラ期で痩せるのか?
それは、女性ホルモンのエストロゲンに痩せる効果があるからです。
まとめ
最後にもう一度内容を確認しましょう。
- 生理後のキラキラ期で痩せるのは、女性ホルモンのエストロゲンに痩せる効果があるから。
- 女性ホルモンのエストロゲンには「①食欲をおさえる、②脂肪がふえにくい」という痩せる作用がある。
- さらにエストロゲンには「①血行が良くなる、②美肌や美髪になる、③ボディメイクにプラスの効果、④気分が上がる、⑤疲れにくい」といった女性を輝かせる効果がある。
- 月経周期の月経では、エストロゲンとプロゲステロンの分泌量はもっとも低くなる。
- 月経周期の卵胞期にエストロゲンの分泌量が増える。
- 月経周期の黄体期にエストロゲンの分泌量が減り、プロゲステロンの分泌量が増える。
- 女性ホルモンのリズムに合わせてダイエットすることが重要
いかがでしたでしょうか?
今回の記事で、あなたは生理後のキラキラ期で痩せる理由がわかり、効率良く痩せるための基礎が整ったことでしょう。
女性ホルモンは、女性の体調を著しく変化させます。
そして、肥満の原因や結果に女性ホルモンが大きく影響します。
よって、女性ホルモンのリズムに合わせてダイエットすることが重要です。
とくに生理(月経)のときの過ごし方は、効率的に痩せるために重要でしょう。
それは、次回の記事で解説します。
今回のお話は以上です。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
それではまた♪