なぜ、リバウンドしちゃうの?
リバウンドの原理を知りたい!
こんにちは、おっちーです(^^)
やった!min値更新!!目標達成!!!
Twitterを眺めていると、ダイエットに成功した人の喜びの声を目にします。
おめでとうございます!(๑•̀ㅂ•́)و✧
やりましたね♪ホント凄い!!!
しかし、しばらくすると、、、
あれ?体重がまた増えちゃってる。。。
と、悲痛の声が・・・。
そう、リバウンドです。
せっかく努力してダイエットを成功させたのにも関わらず、元に戻ってしまう。
それが、リバウンド。
あれほど頑張ったのに・・・。
この無力感といったら、なんともやるせない気持ちになるのではないでしょうか。
そんな悲しい思いをする前に、ぜひ知っていただきたいことがあります!
実は、この記事でご紹介するリバウンドの原理は、リバウンド対策するうえでとても重要な知識となります。
だから、このリバウンドの原理をハッキリさせるために、論文を9本熟読しました。
徹底的にインプットしたのでこの記事の質には自信があります!(๑•̀ㅂ•́)و✧
この記事では、
- なぜ人はダイエット後にリバウンドしてしまうのか?
- リバウンドの原理とその仕組
について詳しく解説しています。
これを読めば、あなたはリバウンドする本当の理由がわかることでしょう。
そして、リバウンドの原理とその仕組を知ることになるでしょう。
せっかくの努力を水の泡にしないためにも、ぜひこの記事を読み進めていただければと思います。
もちろん、これからダイエットを頑張ろうとする人にも必須の知識です。
それではいってみましょう!(๑•̀ㅂ•́)و✧
リバウンドの基本的なお話
では、結論から入ります。
なぜ、リバウンドしてしまうのか?
それは、
- 生き残るために、体の燃費がよくなる(エネルギー消費の減少)
- 生き残るために、食欲が増す(エネルギー摂取の増加)
の2つがあるからです。
そして、大切なのは、
”あなたの意志の弱さではなく、体が生きていくためにそういう仕組みがある”
というポイントを知っていただくことです。
なぜ、これをお伝えするかというと、
リバウンドしてしまったからといって、これ以上自分を責めるのをやめていただくためです。
リバウンドするのは当たり前なこと。
自然現象であることを知り、その上で対策をとることが結果を出すために重要となります。
そもそもリバウンドってなに?
リバウンドとは、体重を減らしたことに成功しても、減らした体重を再度取り戻してしまうことを言います。
アメリカ予防医学ジャーナル(医学雑誌)に掲載された論文では、1年で体重を10%減少に成功した人(1310名、20〜84歳のアメリカの成人)は、
- その後、体重の減少が続いている人は100人(7.6%)
- その後、体重が維持されている人は771人(58.9%)
- その後、体重が戻ってしまった人は439人(33.5%)
という結果になったと報告しています。
参考:大幅な体重減少を経験した米国の成人における体重の再増加、1999-2002年(2007年7月)
1割未満の人がそのままダイエットに成功し続け、6割近くの人はキープがやっと。
そして、約3割の人が脱落して元の体重に戻っているという現実。
この数字を見るだけでもダイエットの難しさがわかるというものです。
※ダイエットに成功し続けている人ってホント凄いですね!
で、体にはある一定の体重を保つ仕組みが備わっています。
たとえば、
- 太ってしまった場合、カラダは自動で痩せようとする
- 痩せてしまった場合、カラダは自動で太ろうとする
といった感じ。
この仕組があるとする説をセットポイント理論といいます。
カラダは、肥満で病気にならないように、激ヤセで衰弱しないように自らの体重を調節しています。
セットポイントって何?体重と関係あるの?痩せられるの? こんにちは、おっちーです(^^) 自動で痩せられる仕組みが手に入ったら嬉しいと思いませんか?そう、その鍵を握るのがセットポイ[…]
※まだ上記のセットポイント理論の記事をお読みになっていない方は、まずはこのリバウンドの記事をお読みになってからお読みください。
”痩せてしまった場合、カラダは自動で太ろうとする”
これが、リバウンドです。
カラダは生き残ることを最優先にしている
まず、前提として、
”カラダは生き残ることを最優先にしている”
という事実をおさえておいてください。
人類の始まりでは、人は狩猟採集民として自然からの恵みを享受することによって、その生命を維持してきました。
しかし、自然の機嫌によって食糧にありつけない日もあったことでしょう。
そして農耕が始まり、土地を抱えることで効率的に食糧を確保するようになりました(農業革命)。
それでも自然の機嫌によっては、穀物は育たず食糧にありつけない日も。。。
より多くの食糧を求め、人は土地や食糧を巡ってお互いに争い合うようになりました。
そして、工業革命(18世紀)⇨金融革命(20世紀)⇨情報革命(21世紀)と、現代に至ります。
地球上で一部の地域を除き、人類が飽食の時代を迎えることができたのは、ほんの数十年前の話です。
それまでは、生きるためにいかに飢えを凌ぐかが重要でした。
つまり、人類の長い歴史のほとんどは飢餓との戦いであったわけです。
こんにちは、おっちーです^^今回も必ずやせて-10歳の健康美を手に入れるための「ダイエットの基礎知識」を学んでいきます。 前回は「理想体重とは?」というテーマで、-10歳の健康美の適正体重について学びました[…]
リバウンドは、飢餓との戦いに生き残るためにカラダが構築した仕組みなのです。
なぜリバウンドしてしまうのか?原因は2つ
それでは、リバウンドする理由と、そのメカニズムについて解説します。
なぜリバウンドしてしまうのか?
それは、
- 生き残るために、体の燃費がよくなる(エネルギー消費の減少)
- 生き残るために、食欲が増す(エネルギー摂取の増加)
の2つがあるからです。
詳しく解説します。
リバウンドする原因1:生き残るために、体の燃費がよくなる(エネルギー消費の減少)
人類は飢餓との戦いであったと述べました。
では、飢餓との戦いに勝ち残るために何が大切になってくるでしょうか?
それは、飢餓になった際に少ないエネルギーで生きていける能力です。
人類は、この能力を獲得してきたからこそ、今日まで生き残ることができています。
下記の研究では、体重が減ると筋肉による作業効率が上がる(省エネになる)と報告しています。
ヒトを対象とした実験的重量摂動が骨格筋の作業効率に及ぼす影響(2003年7月)
体重が減少または増加した状態を維持すると、身体活動で消費されるエネルギーは、体重変化に起因するものを超えて、それぞれ減少または増加することになる。
我々は、体重変化時の骨格筋作業効率の変化が身体活動で消費されるエネルギーの変化と相関しているかどうかを調べるために、初期体重と初期体重より10%少ない30人の被験者(男性15人、女性15人)と初期体重と初期体重より10%多い8人の被験者(男性7人、女性1人)で、段階的サイクルエルゴトレ-ションによって、また一部の被験者では磁気共鳴分光法(MRS)によって運動中の腓腹筋ATPフラックス率を調べた。
体重減少時の筋作業効率は、サイクルエルゴメトリー[平均(SD)変化率=+26.5%、P<0.001]およびMRS[ATPフラックス変化率=-15.2%、P=0.044]試験のいずれにおいても向上した。
※サイクルエルゴメトリーとは、自転車を漕ぐ器具のことです。
体重増加により、エルゴメトリーによる筋作業効率が低下した[平均(SD)変化 = -17.8 (20.5)%, P = 0.043]。
この実験では、体重が10%減少すると、筋肉の作業効率が26.5%向上したと述べています。
筋肉による作業効率が上がる(省エネになる)ということは、より少ないエネルギーで筋肉を動かせるようになるということです。
つまり、エネルギー消費が減るということ。
狩りや野菜などを採集する時は、体を動かす(筋肉を動かす)必要があります。
もし、食料が不足している場合に筋肉が動かなければ食料を確保することができず、人は生きていくことができません。
よって、食料不足に陥っても体を動かせるように、カラダは省エネモードになるような仕組みを構築しました。
さらに、下記の研究では、体重が減ると安静時の代謝が低下すると報告しています。
無脂肪体重を維持したまま体重を大幅に減少させた場合のメタボリックスローリング(2012年7月)
【背景】
減量中の重要な目標は、代謝活性の高い無脂肪量(FFM)を維持しながら、脂肪の減少を最大化することである。
大量の体重減少により、無脂肪量(FFM)が大幅に減少し、代謝率が低下する可能性がある。
【目的】
我々の目的は、食事制限と激しい運動からなる減量プログラムが、無脂肪量(FFM)の維持と安静時代謝率(RMR)の維持に役立つかを判定することであった。
【参加者と介入】
ベースライン時(n = 16)、6週目(n = 11)、30週目(n = 16)に、二重エネルギーX線吸収測定法による体組成、間接熱量測定法によるRMR、二重標識水による総エネルギー消費量を測定した。
【結果】
ベースライン時の参加者は、体脂肪49±5%の高度肥満(×±SD、体格指数49.4±9.4kg/m(2))であった。
30週目には、初期体重の1/3以上が減少し(-38±9%)、その内訳は、無脂肪量(FFM)が17±8%、脂肪が83±8%であった。
安静時代謝率(RMR)は体重の減少に比例して減少し、実質的な代謝適応を示した(6週目および30週目にそれぞれ-244±231および-504±171 kcal/日、P < 0.01)。
【結論】
無脂肪量(FFM)が比較的保たれているにもかかわらず、運動は体重減少に比例しない安静時代謝の劇的な低下を防げなかった。
この代謝的適応は、体重維持中も持続し、高レベルの身体活動またはカロリー制限が維持されない限り、体重の再増加を促す可能性がある。
この研究では、実験開始から30周目で体重が1/3以上減少したとのこと。
例えば、体重が90kgの人であれば「90kg→60kg」に減量し、そのうち体脂肪量が「24.9kg」、無脂肪量(筋肉や骨)が「5.1kg」減ったということになります。
※体脂肪量:30kg×83%=24.9kg、無脂肪量:30kg×17%=5.1kg
で、これだけ体重を減らした人は安静時の代謝が「504kcal/日」も減少するという結果に。
安静時の代謝とは、基礎代謝のことです。
基礎代謝とは、人が最低限生きていくために必要なエネルギーのことで、まったく何もしない状態(呼吸はする)で勝手に消費されるエネルギーのことです。
こんにちは、おっちーです^^今回も必ずやせて-10歳の健康美を手に入れるための「ダイエットの基礎知識」を学んでいきます。 前回は「なぜ太る?」というテーマで、基本的な肥満のメカニズムについて学びました。[…]
この基礎代謝が、大幅な減量によって1日に504kcalも失われる。
※504kcalとは、およそ白米1合分のカロリー。
体重が減ると、カラダは「痩せてきたヤバイ!」と省エネモードに入ります。
これを代謝適応と呼び、カラダが飢餓から生き残るための仕組みです。
現代は飽食の時代とよばれ、飢餓のリスクはほとんどありません。
生き残るための仕組みが、現代の飽食の時代では逆に働いてしまう。
リバウンドする原因は、生き残るために、体の燃費が良くなる(エネルギー消費の減少)ためです。
参考:体重減少状態を説明する。生理学、行動学、そして介入法(2021年4月)
参考:体重減少状態におけるエネルギー消費の生理学的研究(2021年4月)
リバウンドする原因2:生き残るために、食欲が増す(エネルギー摂取の増加)
さらにリバウンドするもう一つの原因が、食欲が増してしまうということです。
食べるのを我慢していたために、目標達成後にその我慢が限界を迎えて爆食いしてしまう。
そんな経験、あるのではないでしょうか?
こんな意志の弱い私って、なんてだめなんだろう・・・。
って、自分を責めてしまう。
ぜひ、そう思っているのなら今すぐやめてください。
ご安心ください、これはあなたのせいではありません。
どうしても食べてしまう。
これは、あなたの意志の強さや弱さにまったく関係ありません。
そして、あなたの努力が足りないからでもありません。
原因は、ホルモンなんです。
下記の研究では、減量すると満腹ホルモン(お腹いっぱい)が低下し、摂食ホルモン(お腹すいた)が増加し、食欲が増すと報告しています。
【背景】
減量後、体重の恒常性調節に関与するいくつかの末梢ホルモンの循環レベルに変化が生じる。
これらの変化が一過性であるか、長期間持続するかは、食事誘発減量後に体重が高率に再増加する理由を理解する上で重要であると思われる。
【方法】
糖尿病のない過体重または肥満患者50名を、超低エネルギー食が処方された10週間の減量プログラムに登録した。
ベースライン時(減量前)、10週間時(プログラム終了後)、62週間時に、レプチン、グレリン、ペプチドYY、アミリン、コレシストキニン、インシュリンの循環レベルおよび食欲の主観的評価について調査した。
【結果】
体重減少(平均[±SE]、13.5±0.5kg)により、レプチン、ペプチドYY、コレシストキニン、インスリンおよびアミリンのレベルが有意に減少し、グレリンのレベルが増加した。
また、主観的食欲の有意な増加もみられた。
最初の体重減少から1年後も、レプチン、ペプチドYY、コレシストキニン、インスリン、グレリンおよび空腹感の平均レベルにおいてベースラインからの有意差がみられた。
【結論】
最初の減量から1年後、食事誘発減量後に体重の再増加を促す食欲の循環メディエーターのレベルは、減量前に記録したレベルに戻ることはない。
肥満者が13.5kgの減量に成功した結果、レプチン、インスリン、ペプチドYY、コレシストキニン、アミリンの満腹ホルモンが低下し、グレリンなどの摂食ホルモンが増加したとのこと。
そして、満腹ホルモンの低下と摂食ホルモンの増加が1年後も持続していたと結論づけています。
体重が減ると、レプチンが低下する。
レプチンは、人が太らないためのセットポイントの仕組みを支えるホルモンです。
レプチンが、食欲をおさえたり、基礎代謝を上げて痩せる方向に働きかけます。
セットポイントって何?体重と関係あるの?痩せられるの? こんにちは、おっちーです(^^) 自動で痩せられる仕組みが手に入ったら嬉しいと思いませんか?そう、その鍵を握るのがセットポイ[…]
さらに、インスリンも低下してしまうとのこと。
よく、糖質制限ダイエットではインスリンが太るホルモンと言われたりするのですが、実際インスリンは食欲をおさえてくれるので痩せるホルモンといってよいでしょう。
インスリンって本当に太るの? こんにちは、おっちーです。 インスリンは、ダイエット界隈では太るホルモンと言われています。※特に糖質制限ダイエットではこのインスリンが太る原因として扱[…]
そして、
- ペプチドYY(PYY):食事をすると小腸から分泌されるホルモンで、食欲を低下させ摂食量を減少させる作用がある。
- コレシストキニン(CCK):食事をすると小腸から分泌されるホルモンで、消化に時間のかかる食品を十分に消化する作用を助ける。食品の胃からの排出をゆっくりにすることで血糖値の急上昇をおさえるとともに、満腹感を感じやすくし過食を防止する。
- アミリン:膵臓のβ細胞からインスリンとともに分泌されるホルモンで、食後のグルカゴン(肝臓のブドウ糖産生を増加させ血糖値を上昇させる)の分泌を抑制し、食物の吸収を遅らせることにより血糖値の上昇をおさえる。摂食抑制作用があると言われている。
も、体重減少により低下してしまう。
そして、
- グレリン:主に胃から産生されるホルモンで、食欲を増進させる働きを持つ。空腹になると胃から血液中にグレリンが分泌され、脳の視床下部の摂食中枢に作用することで「お腹がすいた」が生まれる。
が体重減少によって増加する。
レプチン、インスリン、ペプチドYY、コレシストキニン、アミリンといった食欲をおさえるホルモンが体重減少によって低下してしまう。
で、グレリンという食欲を増加させるホルモンが増加する。
だから、食欲が増して食べすぎてしまうのです。
体は体重が減少していることを感知すると、「ヤバイ!飢餓にはいった」と危険を察知します。
すると、ホルモンを調節して脳に食べるように働きかけます。
体重が減ると、生き残るために食欲が増す(エネルギー摂取の増加)。
これは、あなたの意志とは関係なく自然現象の一部です。
参考:体重減少状態を説明する。生理学、行動学、そして介入法(2021年4月)
参考:体重減少状態におけるエネルギー消費の生理学的研究(2021年4月)
なぜ、リバウンドしてしまうのか?
それは、
- 生き残るために、体の燃費がよくなる(エネルギー消費の減少)
- 生き残るために、食欲が増す(エネルギー摂取の増加)
の2つの原因があるから。
そして、ダイエットでリバウンドする根本的な理由は、
”あなたの意志の弱さではなく、体が生きていくためにそういう仕組みがある”
からです。
ぜひ、リバウンドしてしまったからといって、あなたを責めるようなことはしないでください。
これは自然現象です。
そして、ダイエットが成功した事実に目を向け、ご自身を褒めてあげてください。
ダイエットは長期戦。
もっとも大切なことは、がんばっている自分をねぎらい、優しい言葉をかけてあげることです。
あなたは、エライ!
そして、スゴイ!!
素晴らしい存在であることに間違いはありません。
まとめ
最後にもう一度内容を確認しましょう。
- リバウンドとは、体重を減らしたことに成功しても、減らした体重を再度取り戻してしまうこと
- 約3割の人がダイエットに成功しても元の体重に戻っている(リバウンドしている)
- 痩せてしまった場合、カラダは自動で太ろうとするのがセットポイント理論
- リバウンドの原理を知るうえでのポイントは、カラダは生き残ることを最優先にしているという事実をおさえておくこと
- リバウンドする原因の1つ目は、生き残るために、体の燃費がよくなるから(エネルギー消費の減少)
- リバウンドする原因の2つ目は、生き残るために、食欲が増すから(エネルギー摂取の増加)
- リバウンドする根本的な理由は、あなたの意志の弱さではなく、体が生きていくためにそういう仕組があるということ
いかがでしたでしょうか?
リバウンドは、カラダが生き残るための仕組み。
決してあなたの意志の弱さによるものではありません。
今回の記事で、リバウンドする本当の理由が理解できたのではないでしょうか。
そして、リバウンドの原理とその仕組みについて知ることができたことと思います。
じゃあ、実際にリバウンドしなためにはどうすればいいの?
そんな疑問がわいてくると思います。
それについては、次回の記事で解説いたします。
今回のお話は以上です。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
それではまた♪