糖質は太るの?太らないの?どっち!?
こんにちは、おっちーです(^^)
”糖質は太る”
糖質制限ダイエットが流行ったことで、これは一般常識になったといってもいいでしょう。
しかし、その常識に疑問を投げかる”糖質は太らない”という話もでてきました。
「ごはん6:4おかずダイエット」が有名なところでしょう。
お米でダイエットできるの?お米って太るんじゃないの? こんにちは、おっちーです(^^) お米は太るから食べちゃダメって、よく耳にするのではないでしょうか? […]
糖質は太る?太らない?
とっちなんだい!?
ということで、今回のテーマは糖質は太る?太らない?についてです。
この「糖質は太る?太らない?」についてを明確にするために、論文10本を読み込み答えを導きだしました。
これにより、具体的で正確な情報をあなたにお届けすることができるでしょう。
この記事では、
- 糖質の基本のお話
- なぜ糖質は太るのか?具体的なカラダのメカニズム
- 糖質は太るの太らないのどっちなんだい!?カラダのメカニズムからの結論
について詳しく解説しています。
これを読めば、あなたは糖質が太るのか?太らないのか?本当のことがわかるでしょう。
それではいってみましょう!(๑•̀ㅂ•́)و✧
糖質は太るの?太らないのどっち?まずは糖質の基本をおさえよう!
では結論です。
おい!おれの筋肉!!
糖質は太るの?太らないの?
どっちなんだい!?
糖質は太〜〜〜〜〜らない!! ハッ(笑)
です。
なぜなら、健康な人であれば摂取した糖は、脳や筋肉でほとんど使われるからです。
これから詳しく解説していきます。
と、その前にまずは糖質の基本をおさえておきましょう!
糖質の基本!エネルギーを獲得せよ!!
人は糖質からエネルギーを得て生きている。
これが基本です。
下記の図は、エネルギーを作る栄養素です。
「炭水化物、たんぱく質、脂質」から、人はエネルギーを得ることができます。
炭水化物は糖質と食物繊維に分けられます。
【糖新生】
たんぱく質は筋肉、脂質は脂肪になります。
糖質が不足すると、筋肉を分解してたんぱく質からエネルギーを得たり、脂肪を分解してエネルギーを得たりします。
これを糖新生と呼びます。
で、糖質をさらに細かく分類していくと、下記の図のとおりになります。
二糖類、オリゴ糖、多糖類は分解されると単糖類になります。
※糖アルコールは単糖類になりません。
そのほとんどが、最終的に単糖類の「ブドウ糖=グルコース」になるといってもいいでしょう。
人は、このブドウ糖(グルコース)からエネルギーを得ているのです。
そして、人がブドウ糖からエネルギーを得る流れは、
- 胃や小腸で糖質がブドウ糖に分解される
- 分解されたブドウ糖は小腸で吸収され肝臓に運ばれる
- 肝臓に運ばれたブドウ糖はそこから血液に放出される
- 血液に放出されたブドウ糖は脳や筋肉など全身の細胞に送られる
- インスリンやGLUT4(グルットフォー)で脳や筋肉の細胞にブドウ糖が取り込まれる
- 脳や筋肉の細胞内のミトコンドリアでブドウ糖は、解糖系、クエン酸回路、電子伝達系を経由してATP(エネルギー通貨)に変換される
となっています。
このように、糖質からエネルギー通貨であるATPを獲得することで細胞が活動でき、人は生きていけるのです。
糖質は太るのが常識!糖質が太るメカニズム
では、この糖質。
なぜ太ると言われているのでしょうか?
それは、糖質を摂ることで血糖値が上昇し、インスリンが分泌されて脂肪を作るからです。
下記の図は、糖質から脂肪を作る流れです。
糖質を摂取すると、
- 胃や小腸で糖質がブドウ糖に分解される
- 分解されたブドウ糖は小腸で吸収され肝臓に運ばれる
- 肝臓に運ばれたブドウ糖はそこから血液に放出される
- 血液に放出されたブドウ糖は脳や筋肉など全身の細胞に送られる
- インスリンやGLUT4(グルットフォー)で脳や筋肉の細胞にブドウ糖が取り込まれる
- 脳や筋肉の細胞内のミトコンドリアで、解糖系、クエン酸回路、電子伝達系を経由してATP(エネルギー通貨)を獲得!
- 脳や筋肉の細胞に取り込めきれなかったブドウ糖は、グリコーゲンとして肝臓と筋肉に貯蔵される
- グリコーゲンに貯蔵しきれなかったブドウ糖は、インスリンによって脂肪に合成される
です。
脳や筋肉で使用しきれなかった糖は、グリコーゲンとして肝臓や筋肉に貯蔵されます。
グリコーゲンは、すぐにブドウ糖に分解されるため、体内で糖質が不足している場合に速やかにブドウ糖を供給することができるのです。
これにより、グリコーゲンは、素早く筋肉にブドウ糖を提供することで高強度な運動を可能にしています。
基本、糖質は脳や筋肉で消費され、使いきれなかった糖質はグリコーゲンに貯蔵されます。
それでも、余った糖質がインスリンによって脂肪に合成される。
つまり、脳や筋肉の使用量とグリコーゲンのキャパを超えるほど糖質を摂ると、インスリンによって脂肪となり太るということです。
糖質は太る?太らない?なぜ糖質が太らないと言えるのか?
なんとなく、糖質は太らない理由が見えてきましたね。
そう、糖質が太るのは”脳や筋肉の使用量とグリコーゲンのキャパを超えれば”ということがポイントなんです。
脳や筋肉の使用量とグリコーゲンのキャパを超えるとは?糖質の使用シミュレーション
それでは、糖質をどのくらい摂れば、脳や筋肉、グリコーゲンのキャパを超えてインスリンによる脂肪に変換されるのかシミュレーションしてみましょう。
例えば、「40歳の女性で体重が50kgの身体活動レベルがふつう(Ⅱ)」の人の場合、1日に摂取すべきエネルギー量は2,000kcalとなります。
21.9(女性30歳〜49歳の基礎代謝基準値)×50.0kg=1,095kcal
1,095kcal×1.75(身体活動レベルⅡ:ふつう)=1,916kcal≒2,000kcal(推定エネルギー必要量)
身体活動レベルが「ふつう(Ⅱ)」とは、
- 睡眠:7〜8時間
- 座るまたは立つの静的な活動:11〜12時間
- ゆっくりした歩行や家事などの低強度な活動:4時間
- 長時間時持続可能な運動・労働など中強度な活動:1時間
- 頻繁に休みが必要な運動・労働など高強度な活動:0時間
です。
こんにちは、おっちーです^^今回も必ずやせて-10歳の健康美を手に入れるための「ダイエットの基礎知識」を学んでいきます。 前回は「基礎代謝とは?」というテーマで、やせるカラダの土台作りについて学びました。[…]
で、糖質は脳で20%、筋肉で70%使われることがわかっています。
2,000kcal×20%=400kcal。
2,000kcal×70%=1,400kcal。
およそ脳と筋肉で1,800kcal(90%の糖質)の糖質が必要になるのです。
で、残りの10%が心臓や肝臓、腎臓などの内蔵で使用されている。
さらに、そこから余った糖質がグリコーゲンに貯蔵されています。
これを考えると、糖質はほとんど利用され残らないということがわかると思います。
つまり、相当な糖質を摂らない限り、インスリンによって脂肪に合成されるまでにはたどり着けないということが、このシミュレーションにより、イメージできるのではないでしょうか。
だから、「ごはん6:4おかずダイエット」では1日に白米3合食べても太らないという結果になったと考えられます。
お米でダイエットできるの?お米って太るんじゃないの? こんにちは、おっちーです(^^) お米は太るから食べちゃダメって、よく耳にするのではないでしょうか? […]
なぜ、現代人はこれほど太っているのか?
でも、実際に太ってる人たくさんいるじゃん!
なぜ、こんなに太ってる人が増えているの?
やっぱ原因は、糖質の摂りすぎなんじゃないの?
と思っている人も非常に多いことでしょう。
昨今、世間を見渡してみれば「糖質OFF」の文字がいたるところで目に入ります。
TVのCMでも「糖質OFF」を強調したものばかりです。
これらを目にすれば「糖質=悪(太る)」という印象を抱くのは仕方のないことだと思います。
ただ、事実は真逆。
糖質を摂りすぎてるから太ったのではありません。
食の欧米化による脂質の摂りすぎ
では、太る原因はどこにあるのか?
下記の図をごらんください。
これは、日本人の「炭水化物、脂質、たんぱく質」の栄養バランスの推移を年代別に表したものです。
見てのとおり、炭水化物(糖質)の摂取が増えてるのではなく、むしろ減っていることがわかると思います。
そして、脂質の摂取が増えていることもわかるかと。
このデータは「食糧需給表」を元にしています。
食糧需給表とは?
農林水産省が食糧の供給状況をまとめたもので毎年集計される。
各食糧の類別・品目別に国民1人1年あたりの供給量、カロリー、炭水化物量、たんぱく質量、脂質量などがまとめられ、これにより食糧需給の全般的な動向や、栄養量の水準とその構成、食糧消費構造の変化などを把握することができるようになる。
・食料需給表のデータ一覧(※)
で、昭和40年の頃と現代と比べても食べる量はそれほど変わっていないということをおさえておいてください。
※むしろ、摂取カロリーは減少傾向にある。
ここで、あなたに質問です。
昭和40年(1965年)の頃、肥満は蔓延していたでしょうか?
そんなことはありませんよね。
日本で肥満が目立つようになったのは、1980年代(昭和60年)以降と言われています。
昭和40年と昭和60年の大きな違いは、上の図のとおり、炭水化物(糖質)の摂取量が減り、脂質の摂取量が増えていることがあげられます。
さらに、2000年(平成17年)以降、脂質の摂取量がさらに増加傾向にあることがおわかりになると思います。
脂質の摂取量が増えているから肥満が増えていることが原因である可能性が高いのではないでしょうか。
これは、カラダのメカニズムからも言えることです。
脂質は、消化の過程で脂肪酸とグリセリンに分解され、グリセリンは最終的に中性脂肪になります。
脂肪酸も糖新生を介してエネルギーになるのですが、余ったら中性脂肪になります。
中性脂肪になれば脂肪として蓄積される。
よって、脂質は脂肪になりやすい栄養素と言えるでしょう。
つまり、日本人が太った原因は糖質ではなく、食の欧米化により脂質の摂取量が増えていることが考えられます。
揚げ物、お肉、クリームたっぷりのスイーツなど、食の欧米化が進んだことにより、日本人の肥満が増えた理由なのでしょう。
ただし、脂質が増えたのがすべての元凶とまではいいきれません。
加工食品の増加や環境変化によるホルモンの影響など、肥満の原因はさまざまな要素がからみあっていますので、可能性の一つとして捉えていただければと思います。
運動不足
また、もう一つの原因として運動不足があげられます。
運動不足ということは、つまり筋肉を動かしていないということです。
糖質は筋肉が70%使用していることは、すでにお伝えしました。
筋肉を動かさないということは、糖質(ブドウ糖)を使用する機会が減るということです。
基本、ブドウ糖を細胞に取り込むのは、
- インスリンがインスリン受容体に結合される
- そのシグナルを受けて、細胞内にあるGLUT4(グルットフォー)が細胞の膜へ移動する
- GLUT4がブドウ糖を取り込む
という流れです。
※GLUT4の正式名称は「グルコーストランスポーター4」。
インスリンがブドウ糖を取り込むトリガーになっていると言われています。
しかし、インスリンを介さなくともブドウ糖を細胞に取り込むルートがあることが、ここ10年近くの研究でわかってきております。
そのルートが、筋肉の収縮です。
筋肉の収縮とは、”筋肉を動かす”ということ。
筋肉を動かすと、ブドウ糖を取り込むGLUT4が、筋肉の細胞の膜に移動し、直接ブドウ糖を取り込むということがわかっています。
筋肉を動かすことにより、インスリンを介さなくてもブドウ糖を細胞に取り込むことが可能なのです。
糖質は筋肉で70%使用されています。
しかし、筋肉を動かさなければ糖質が利用されることはありません。
「40歳の女性で体重が50kgの身体活動レベルがふつう(Ⅱ)」の人の場合、1日に摂取すべきエネルギー量は2,000kcalとなります。
そのうち、糖質は脳で400kcal、筋肉で1,400kcalの計1,800kcalが利用されます。
糖質は「1g=4kcal」なので、「1,800kcal÷4=450g」分の糖質。
450gの糖質は、白米約3.5合分です。
身体活動レベルがふつう(Ⅱ)であれば、白米3.5合分食べても太らないのです。
※白米だけのお話です。もちろん、おかずを食べれば白米3.5合以上のカロリーが増加するので話は代わります。
筋肉を動かせば動かすほど、糖質は消費される。
それでも太るのは、身体活動レベルがふつう(Ⅱ)以下、運動不足によって糖質を消費できていないからでしょう。
つまり、糖質そのものが太る原因ではなく、運動不足によって糖質を利用する機会が減っているから日本人は太り始めたということです。
以上、糖質は太る?太らない?について解説しました。
もう一度、結論を振り返りましょう♪
おい!おれの筋肉!!糖質は太るの?太らないの?どっちなんだい!?
糖質は太〜〜〜〜〜らない!! ハッ(笑)
です。
南アフリカのクワズール・ナタール大学によるメタアナリシスでも、炭水化物(糖質)が太る原因ではないと述べています。
※メタアナリシスとは、いくつもの研究をひとまとめにして精査し結論を導くもので、その結果は非常に信頼性の高いものとなっています。
高炭水化物摂取は肥満リスクを高めるか?系統的レビューとメタアナリシス(2018年2月)
【目的】
本研究の目的は、高炭水化物食および低炭水化物食と肥満との関連を検証すること、そして第二に、総炭水化物摂取量(総エネルギー摂取量に占める割合)と肥満との関連を検証することである。
【設定、参加者、結果指標】
1990年1月~2016年12月に発表された、肥満と高炭水化物摂取との関連を評価する観察研究をMEDLINE、PubMed、Google Scholarで探した。
2名の独立したレビュアーが候補となる研究を選択し、データを抽出し、研究の質を評価した。
【結果】
本研究では、包含基準および除外基準を満たし、炭水化物摂取と肥満の関連を定量化した22の論文を同定した。
最初のプール層(高炭水化物摂取群と低炭水化物摂取群)では、肥満リスクの弱い上昇が示唆された。
2番目のプール層(1日の食事における総炭水化物摂取量の割合の増加)は、肥満リスクの弱い減少を示した。
しかし、これらのプールされた層別推定値はいずれも統計学的に有意ではなかった。
【結論】
本研究に基づくと、高炭水化物食や炭水化物による総エネルギー摂取の割合の増加が肥満の確率を増加させるとは結論できない。
まとめ
最後にもう一度内容を確認します!
- 糖質は太らない
- なぜなら、健康な人であれば摂取した糖は、脳や筋肉でほとんど使われるから
- 人は基本、糖質からエネルギーを得て生きている
- たんぱく質や脂質からもエネルギーを得る経路(糖新生)があるが、それは糖質が不足している場合のみ
- 糖質が太ると言われているのは、糖質摂取により血糖値が上がり、インスリンが分泌され、それが脂肪を合成するから
- しかし、ほとんどの糖質は脳や筋肉で消費される。余った糖はグリコーゲンに貯蔵され、これらを超えない限り、インスリンによって脂肪は合成されない
- なぜ日本人に肥満が蔓延しているのか?その原因は「①脂質の過剰摂取、②運動不足」があげられる
- とくに筋肉を動かせば、糖を直接取り込むことができるので、運動が重要
いかがでしたでしょうか?
糖質が太る原因と言われている昨今、じつは細かく見ていくと、そうではないことをおわかりいただけたのではないでしょうか。
糖質を制限して痩せるというのは、ほとんどの場合、グリコーゲンの減少によるものでしょう。
糖質制限ダイエットって本当に痩せるの?なぜ痩せるの?デメリットはないの? こんにちは、おっちーです(^^) ダイエットの手法で、なにかいいのないかな〜?って、検索すると必ず[…]
今回のお話で、糖質が太るのか?太らないのか?本当のことがわかることができたのではないでしょうか。
糖質は太る?太らない?のお話は以上です。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
それではまた♪
下記の動画はとても参考になりました♪