オートミールの痩せる理由は2つ!アンチエイジングにも効果あり!

オートミールの痩せる理由を知りたい!

オートミールって本当に痩せられるの?

 

こんにちは、おっちーです。

オートミール、人気ですよね♪

クックパッドが主催する「食トレンド大賞2021」でも大賞に輝き、ダイエッターにとって定番の食品となりました。

 

なぜ、オートミールで痩せることができるのでしょう?

 

もしかしたら、みんなが「いいよ!」って言うからなんとなく痩せそう!

といったイメージを持たれてる方もいらっしゃるかもしれません。

※僕はコレでした

 

実は、オートミールが痩せるのは2つの理由があるからです。

 

これから、この2つの理由を科学的な根拠に基づき解説したいと思います。

 

この記事では、

  • オートミールの痩せる理由
  • オートミールがアンチエイジングにも良いとされる理由

について徹底的に調査しています。

 

これを読み終えれば、オートミールの痩せる理由ががわかります。

また、オートミールのアンチエイジング効果の優れたところも知ることができるでしょう。

 

それでは詳しく見ていきましょう!

オートミールのダイエット効果は?アンチエイジング的にあり?

まずは、オートミールの僕の評価です。

 

オートミールは、

・ダイエットに効果があります!

・アンチエイジングにも効果があります!

 

さらにアレンジ次第でいろんな食べ方が楽しめる!といったメリットもあります。

 

オートミールは必ずやせて-10歳の健康美を手に入れるために、ぜひ取り入れたい食品といえるでしょう!!

 

よって、オートミールの評価は・・・

となります!(๑•̀ㅂ•́)و✧

 

  • S評価・・・非常に高く評価する(強くオススメします!)
  • A評価・・・高く評価する(できれば取り入れたい)
  • B評価・・・評価する(お好きならどうぞ)
  • C評価・・・難あり(オススメしません)

※あくまで僕の主観です。新たに発見があったら評価は変わる可能性があります。

 

素晴らしいですね♪

 

僕は、ぜひオートミールを取り入れていただきたいと考えています。

 

実は、オートミールを知る前までは、

オートミール?どうせ流行りものでしょ?

時間がたてば忘れられて誰も見向きしなくなるよね・・・。

って思ってました。

 

しかし、調べれば調べるほど、オートミールの底力に圧倒されております。

そして、「これは習慣に取り入れるべきだ!」って心境に変化しました。

 

なぜ、このような心境の変化があったのか?

 

それを、これから詳しく解説したいと思います。

オートミールとは

オートミールとは、オート麦(燕麦:えんばく)を脱穀して調理しやすく加工したもののことを言います。

「oats(オート麦)」と「meal(食事)」という英単語をかけあわせて「オートミール」と呼ばれるようになりました。

 

欧米では、朝食でオートミールに牛乳やヨーグルトをかけてよく食べられています。

アスリートやハリウッドセレブにも人気で、日本でもクックパッドが主催する「食トレンド大賞2021」でも大賞に輝いた人気の食品です。

 

オートミールには糖質のほか、

  • タンパク質
  • 脂質(パルミチン酸、オレイン酸、リノール酸)
  • 食物繊維
  • カルシウム
  • ビタミン(B、C、E、K)

が豊富に含まれており、非常に栄養バランスに優れた食品と言えるでしょう。

 

また、オートミールに含まれる「βグルカン、アベナンスラミド、サポニン、フィチン酸」には、

  • 満腹感が持続し食べすぎを防ぐ
  • 腸内環境を整える
  • コレステロールを下げる
  • 食後血糖値の急上昇をおさえる

といった働きをもつ成分が含まれています。

 

これは、ダイエットやアンチエイジングにとって嬉しいところです♪

 

で、オートミールが痩せる理由は、

  • 満腹感が持続し食べすぎを防ぐ
  • 腸内環境を整える

の2つになります。

 

詳しく解説します。

オートミールのダイエット効果(満腹感が持続し食べすぎを防ぐ)

オートミールに含まれるβグルカンは、満腹感が持続し食べすぎを防ぐ働きがあります。

 

βグルカンは、水溶性の食物繊維で粘度が高く、胃や腸にて糖質や脂質の吸収を遅らせます。

糖質の吸収が遅くなれば、血糖値が急上昇とならず、ジワジワと血糖値が上がるようになり、、、

結果、脳はエネルギーが足りていると判断し空腹感に襲われなくなります。

※血糖値が下がっている時に脳は「エネルギーが足りていない」と判断し、脳の視床下部にある摂食中枢を刺激して「エネルギーを補充しろ」と空腹感を作り出します。

急激な血糖値の上昇は、過度なインスリンの分泌を促し血糖値の急下降を招き低血糖になります。これにより空腹感が刺激され、食欲が抑えられなくなるといったことが起こります。これの度がすぎると糖尿病へとつながってしまいます。

 

そして、血糖値が急上昇しないことは食欲を調節するホルモンにも影響を与えます。

 

具体的には、

  • GLP-1やインスリンの増加による満腹感アップ
  • グレリンの減少による食欲ダウン

といった所です。

参考:健康なヒトにおけるオートブラン含有飲料の粘度が消化管ホルモン反応に与える影響(2009年3月)

※インスリンは糖質制限ダイエット界隈では太るホルモンとして扱われがちですが実際はレプチンと同様に「痩せホルモン」になります。詳しくは【インスリンと脂肪の関係】インスリンは本当に太るホルモン?を参照

 

これらの働きにより、オートミールは満腹感が持続し食べすぎを防ぎます。

参考:β-グルカンの臨床と生理の視点。過去・現在・未来(2017年9月)

 

つまり、「食べすぎない=痩せる」ということです。

オートミールのダイエット効果(腸内環境を整える)

オート麦に含まれる水溶性食物繊維のβグルカンはプレバイオティクスの特性を持ちます。

プレバイオティクスとは、腸内フローラの善玉菌のエサとなり腸内フローラの構成を健康的なバランスに改善するものです。

 

さらに、βグルカンは腸内フローラによって発酵し、酢酸、プロピオン酸、酪酸などの短鎖脂肪酸を作り出します。

で、この短鎖脂肪酸が腸内環境を弱酸性にして、悪玉菌の過剰繁殖をおさえるのです。

 

  • 腸内フローラの構成が健康的になる
  • 悪玉菌の過剰繁殖がおさえられる

この2つの働きによって、腸内環境が整います。

 

また、オートミールのオート麦には、アベナンスラミドという他の穀物にはない特殊なポリフェノールが含まれています。

 

アベナンスラミドには抗酸化、抗炎症作用が認められていますが、腸内フローラを調節し、有害な細菌の増殖をおさえて腸内環境を整えると言われているのです。

参考:オーツ麦の健康効果に関する総説(2021年10月)

 

腸内環境を整えると痩せる理由は、こちらの記事をご参照ください。

ダイエット学

腸活するとなぜ痩せることができるの? こんにちは、おっちーです(^^)腸活すると痩せるってよく聞きますよね? で、ネットで「腸活 ダイエット」って調べてみたのですが、、、残[…]

 

この記事のポイントを要約すると、

  • 腸活で脳に働きかけて暴飲暴食を防ぐ:腸と脳は迷走神経と呼ばれる神経で直接つながっている(腸脳軸)。腸内細菌が腸管の細胞と連携し、神経伝達物質やホルモンを分泌することで「①食の好みを変える、②食行動に影響を与える、③食欲に影響を与える」という3つの作用を脳に及ぼす。腸活でこれらを適切にすることで脳を正常にして暴飲暴食を防ぐ。
  • 腸活は体内時計を整えて肥満を防ぐ:人は体内時計が正しく働かないと太りやすくなる。腸内細菌は正常な体内時計の維持に関与している(腸内細菌が作る短鎖脂肪酸によって)。そして時計遺伝子であるNFIL3が脂肪の吸収と排出を制御しており、これを腸内細菌が関与することで肥満をコントロール。体内時計が乱れると腸内細菌も乱れが生じ太るため、腸活で体内時計を整えて肥満を防ぐ。

 

また、腸内環境が悪化すると炎症を引き起こします。

炎症を引き起こすとインスリン抵抗性(インスリンの効きが悪くなる)が発症し、これが原因で筋肉で糖が取り込まれなくなるようになり、余った糖は脂肪として蓄積されるようになってしまいます。

 

腸内環境を整えることで、これらのリスクが避けられます。

炎症と腸内環境についてはこちらの記事をご参照ください。

健康美学

腸活ってなに?なぜ腸活が必要なの? こんにちは、おっちーです。(^^)最近、腸活って良く耳にしますよね♪ あ〜、う○この話でしょ?たしかに便秘はツライからね・・・。[…]

 

つまり、オートミールは腸内環境が整い痩せるということです。

 

そして、オートミールにはアンチエイジング効果があります。

オートミールのアンチエイジング効果(コレステロールを下げる)

オートミールに含まれるβグルカンは、コレステロールを下げることが数々の研究により証明されています。

 

下記のシステマティックレビューでは、βグルカンが総コレステロール、LDL(悪玉コレステロール)を有意に低下させると報告しています。

また、オートミールをカロリー制限、魚の脂質であるオメガ3のDHAと摂取すれば中性脂肪(トリグリセリド)を著しく減少させると、結論づけています。

※システマティックレビューとは、文献をくまなく調査しランダム化比較試験のような質の高い研究データを、出版バイアスを取り除き分析を行うもので非常に信頼性の高いエビデンス(証拠)となります。

オート麦(Avena sativa L.)摂取の脂質プロファイルへの影響、特にトリグリセリドと高密度リポタンパク質コレステロール(HDL-C)に着目して。最新のシステマティックレビュー(2022年2月)

高コレステロール血症は心臓病の重大な危険因子である。

オート麦に含まれる水溶性食物繊維であるβグルカンは、これまでの研究、レビュー、メタアナリシスにより、血清総コレステロール(TC)および低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)値を有意に低下させるが、トリグリセリド(TG)および高密度リポタンパク質コレステロール(HDL-C)については、そうではないことが示されている。

我々は、オート麦が脂質プロファイル、特にTGとHDL-Cに及ぼす影響について、より具体的に、より詳細に調べるためにこのレビュー研究を行った。

その結果、他のレビューと同様に、オート麦はTG(トリグリセリド:中性脂肪)よりもTC(総コレステロール)、VLDL(悪玉コレステロール)、LDL-C(悪玉コレステロール)をより有意に減少させることが示された。

17の研究のうち、6つの研究はTG値の減少を報告し、1つの研究だけがオート麦の摂取によってHDL-Cが改善されたと報告。

オート麦/βグルカンの摂取がTGにプラスの効果をもたらすと報告した研究のより詳細なレビューによると、脂質プロファイルが正常な健康な人では、オート麦の摂取はTGを効果的に減少させる可能性があり、太った人、糖尿病またはメタボリック症候群の人でも、より多くの量を、より長い期間、オート麦を摂取することが適用されれば、TGを減少させることができるとされている。

オート麦をカロリー制限食と一緒に摂取したり、DHAと一緒に摂取したりすると、TG(トリグリセリド:中性脂肪)を著しく減少させることができる。

オート麦の摂取量や摂取期間を調整したり、適切な食事療法と併用することで、TC(総コレステロール)やLDL-C(悪玉コレステロール)の低下に加えて、TG(トリグリセリド:中性脂肪)やHDL-C(善玉コレステロール)の大幅な改善が期待できると結論づけられる。

総コレステロール、LDL(悪玉コレステロール)が減少し、HDLコレステロール(善玉コレステロール)が増加するということは、動脈硬化が避けられ心筋梗塞や脳梗塞の予防になるということです。

 

また、中性脂肪が減少するということは、体脂肪率が下がり肥満が解消されるということでもあります。

オートミールのアンチエイジング効果(食後血糖値の急上昇をおさえる)

βグルカンが、食後の血糖値の急上昇をおさえることはすでに述べました。

この血糖値の急上昇をおさえるというのは、アンチエイジング的に非常に重要なことになります。

 

なぜ、血糖値の急上昇をおさえるのがアンチエイジングにとって重要なのでしょうか?

それは、血糖値の急激な上昇の繰り返しや慢性的な高血糖状態が続くと糖化が進むからです。

 

糖化とは、血液中の糖がタンパク質や脂質に結合してAGEs(Advanced Glycation Endproducts:最終糖化生成物)が作り出されることを言います。

このAGEsは、老化に関する物質で、インスリン抵抗性、炎症、酸化ストレスを誘発し、糖尿病、動脈硬化、慢性腎不全、アルツハイマー型認知症へつながる怖いものなんです。

※ちなみにフルクトース(果糖)はグルコース(ブドウ糖)に比べ約10倍も糖化しやすい。

 

また、肌のコラーゲン(タンパク質)にAGEsが溜まると、コラーゲンが変性してシワやたるみを引き起こします。

そして、AGEsは脂肪組織に蓄積されると白色脂肪細胞が肥大化し、肥満になると言われています。

参考:Advanced Glycation End Products(糖化最終生成物)。代謝性疾患における “共通土壌 “の概念を構築する(2020年1月

 

よって、健康にとっても美肌にとっても-10歳の健康美を手に入れるためには糖化はできるだけ避けなければなりません。

 

で、オートミールのβグルカンは食後の血糖値の急上昇をおさえてくれます。

 

実際、下記のメタアナリシスでは、βグルカンが食後の血糖値とインスリン反応をおさえたと結論づけています。

※メタアナリシス(メタ分析)とは、いくつもの研究をひとまとめにして精査し結論を導くもので、その結果は非常に信頼性の高いものです。

食後血糖値およびインスリン反応に対するオート麦βグルカンの効果:系統的レビューおよびメタアナリシス(2021年11月)

オート麦βグルカン(OBG)が急性のグルコースおよびインスリン反応に及ぼす影響を明らかにし、有意な効果修飾因子を特定するため、健康状態にかかわらず、ヒトにおいて、炭水化物を含む試験食にOBG(濃縮物またはオート麦ブラン)を添加し、同等または異なる炭水化物を合わせた対照食と比較して、効果を検討する急性、交差、対照給餌試験を2020年10月27日までにMEDLINE、EMBASEおよびCochraneデータベースにより検索を実施した。

主要アウトカムは、グルコース増加曲線下面積(iAUC)であった.

副次的アウトカムは、インスリンiAUC、グルコースおよびインスリンの増分ピーク上昇(iPeak)であった。

103の試験比較が含まれた(N = 538)。

OBGはグルコースのiAUCとiPeakをそれぞれ23%(0.77 [0.74, 0.81])と28%(0.72 [0.64, 0.76])、インスリンを22%(0.78 [0.72, 0.85])と24%(0.76 [0.65, 0.88])減少させることがわかった。

すべてのアウトカムにおいて、有意な線形用量反応関係が観察された。

グルコースiAUC(27 vs 20%、p=0.03)およびiPeak(39 vs 25%、p<0.01)の減少は、対照食が異なる場合と同等の場合で有意により大きかった。

糖尿病の有無にかかわらず、アウトカムは同等であった。

すべてのアウトカムは、高い信頼性をもって立証された。

結論として、現在のエビデンスは、炭水化物を含む食事にOBGを加えると、血糖値およびインシュリンの反応が低下することを示している。

食後の血糖値とインスリン反応が抑えられるということは、糖化を予防することになります。

糖化を予防するということは、糖尿病、動脈硬化、慢性腎不全、アルツハイマー型認知症を予防するということです。

 

また、糖化が予防されることでコラーゲンの質が保たれ、シワやたるみにならないということです

 

つまり、いつまでも若々しい肌でいられる。

 

オートミールはアンチエイジングにも効果があるということです。

βグルカン、アベナンスラミンドの実力を解明!サポニンとフィチン酸についても言及!

さらに深く切り込みます。

 

オートミールが

  • 満腹感が持続し食べ過ぎを防ぐ
  • 腸内環境が整って痩せる
  • コレステロールを下げ動脈硬化を回避することで心筋梗塞や脳梗塞を予防する
  • 糖化予防することでアンチエイジングに効果がある

ということがわかりました。

 

ここでは、上記の働きを担う主な成分としてβグルカンアベナンスラミドについて深く掘り下げます。

また、サポニンフィチン酸も健康成分として有力なので詳しく解説いたします。

※栄養学のお話になるので難しくなります。難しければ太字だけお読みください。

βグルカン

βグルカンとは、細菌や真菌、藻類や穀類の細胞壁に存在する食物繊維のことです。

食物繊維には「水に解ける」水溶性タイプと「水に溶けにくい」不溶性タイプの2種類があります。

ほとんどの野菜は水に溶けにくい「不溶性タイプ」なのですが、βグルカンは水に溶けやすい「水溶性タイプ」の水溶性食物繊維です。

 

で、βグルカンには様々な健康効果があると言われており、下記に記述しました。

  • コレステロール低下作用:水溶性食物繊維の特徴である粘性が小腸にてコレステロールの取込を抑制する。また、コレステロールの排泄形態である胆汁酸の再吸収を阻害することでコレステロールを体外へ排泄、これによりコレステロール値が低下する。
  • 動脈硬化・心疾患の予防:水溶性食物繊維の粘性は糖質の吸収を遅らせる。これにより食後の血糖値の急上昇がおさえられ糖化を予防する。糖化が予防されることで血管の傷害が免れ動脈硬化を予防する。また、コレステロール値が下がるということも動脈硬化のリスク低下につながり、心疾患も予防される。
  • 抗糖尿病:βグルカンを摂取しても胃や腸で消化されない。またβグルカンは水と結合する能力が高く、胃や腸で粘着性のあるゲルを形成するため糖質の腸内吸収が遅くなる。これにより食後の急激な血糖値の上昇が防がれるため、糖尿病の発症率を低下させる。参考
  • 抗肥満効果:水溶性食物繊維の粘性により食物の胃の滞留時間が延長される。これによりジワジワと血糖値が上がり、インスリンによる血糖値の急降下が防がれるため、脳はエネルギー(血糖値)が足りていると判断する。すると、摂食中枢が刺激されず空腹感に襲われることがなくなる。また、グレリンなどの空腹ホルモンの分泌がおさえられ、空腹感に襲われず食べすぎが防止される。
  • 免疫調節効果:βグルカンが呼吸器系疾患の発症率低下に重要な役割を果たすことが示唆されている参考。また、喘息症状やアレルギー症状を緩和する可能性がある参考。さらに、運動後の免疫保護能力を持つ可能性や参考、風邪やインフルエンザの発症の軽減に役立ち、日常のストレスに対する免疫保護を維持できる可能性もある。参考
  • 抗がん効果:βグルカンは免疫系を調節することにより、好中球(白血球)の機能性を高めて骨髄系の成長因子と相乗して造血器の再生を改善する参考。さらにマクロファージやナチュラルキラー細胞を活性化させ腫瘍細胞の殺傷能力を高めることが示されている。参考
  • 抗酸化作用:βグルカンは活性酸素を除去する能力を持つ。ラットによる研究ではβグルカンの経口投与により肝臓や腎臓などの内蔵における酸化ストレスを防止することが明らかになった。参考
  • 腸内環境が整う:βグルカンはプレバイオティクスの特性を持つ。プレバイオティクスとは、腸内細菌の善玉菌の栄養源となり善玉菌の増殖を促し、腸内フローラの構成を健康的なバランスに改善する。また、βグルカンは腸内フローラによって発酵し、酢酸、プロピオン酸、酪酸などの短鎖脂肪酸を作り出す。この短鎖脂肪酸が腸内環境を弱酸性にして悪玉菌の過剰繁殖をおさえることで腸内環境が整う。

 

βグルカンは、上記のうちコレステロール低下作用、動脈硬化・心疾患の予防、抗糖尿病が、「アメリカ、カナダ、EU(欧州連合)、オーストラリア」などの国で健康効果の強調表示が許されています。

※健康効果の強調表示が許されているということは、その国の商品広告でそれをうたっても良いとされているということです。日本でいうところの「トクホ」です。

 

また、βグルカンによる抗肥満効果も後ほどご紹介するメタアナリシスで明るい結果が出ているのでほぼ間違いないでしょう。

アベナンスラミド

アベナンスラミドとは、オート麦に含まれる特殊なフェノール性のアルカロイドのことです。

アルカロイドの種類には、カフェインやテオブロミンが含まれています。

※アルカロイドとは、ケシから抽出されるモルヒネ(鎮痛剤)や麻薬や幻覚儀式に使われるなど中毒性のある成分です。

 

テオブロミンについては、下記を参照してください。

 

アベナンスラミドはアルカロイドに含まれますが、機能としては抗酸化・抗炎症といったポリフェノールに近い働きをします。

※アルカロイドなので毒性が気になるところですが、「健康な細胞には無毒」とあったので問題なさそうです。参考

 

で、アベナンスラミドには下記の健康効果があると言われています。

  • 抗酸化・抗炎症作用:アベナンスラミドは活性酸素を捕捉する能力がある参考。アベナンスラミドを補給することで閉経後の女性の酸化と炎症を減少させた参考。また、アベナンスラミドはダウンヒルランニングにより誘発された炎症性サイトカインを減少させた参考
  • 腸内環境が整う:アベナンスラミドは腸内フローラ(腸内細菌叢:ちょうないさいきんそう)を調節し、有害な微生物の増殖を抑えることにより腸内環境を整える。参考

 

抗酸化

抗酸化とは、活性酸素から身を守るということです。

私達の体は酸素を利用してエネルギー(ATP)を作り出していますが、この時に同時に活性酸素を作り出しています。

 

活性酸素は、外部から侵入したウイルスや細菌などをやっつけてくれる重要なものですが、逆に細胞を傷つけ老化やがんにつながるものです。

 

活性酸素は、ストレス、禁煙、アルコールの摂りすぎなどによって増え、動脈硬化や老化を引き起こします。

肌のシワ・しみ・たるみなどの原因も活性酸素にあります。

 

アベナンスラミドには、この活性酸素を捕捉する能力があり抗酸化作用として老化予防に貢献するということです。

抗炎症

抗炎症とは、炎症から体を守るということです。

 

炎症は体に異変が起きたときに、免疫機能によって自分を守ろうとする働きのことです。

例えば、ヤケドをしたところが腫れ上がったり、切り傷が赤くなったり熱を持ったりする現象のことを炎症といいます。

これは、体が治療しているということで、実は炎症はありがたい現象なんです。

 

しかし、これが短短期間であれば問題ないのですが、長期化(慢性化)してしまうと様々な問題が起きてしまいます。

 

炎症が慢性化することの問題として、

  • 高血圧→動脈硬化→心筋梗塞・脳卒中
  • 脂質異常症→動脈硬化→心筋梗塞・脳卒中
  • 糖尿病
  • 肝疾患
  • がん
  • 認知症
  • うつ
  • ぜんそくやアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患
  • 関節リウマチなどの自己免疫疾患

といった、体にとって非常によろしくないことが起こります。

 

で、アベナンスラミドにはこの炎症をおさえる働きがあります。

 

また、アベナンスラミドは腸内フローラを調節することもわかっており、これにより有害な微生物の増殖を防ぎ腸内環境が整えられます。

 

アベナンスラミドは-10歳の健康美において重要な成分といえるでしょう。

サポニン

オートミールのオート麦にはサポニンが含まれています。

サポニンとは、植物が作り出す天然の配糖体です。

※配糖体とは、糖と糖以外の有機化合物が結合した物質のこと。

 

サポニンに関しては、下記の文献を参考にしました。

参考:サポニンの脂質代謝に及ぼす影響。肥満の治療における健康効果の可能性に関する総説(2016年10月

 

これによると、サポニンは肥満の治療で使用されるオルリスタットと同じような作用で肥満に効くと解説されています。

※オルリスタットは、下痢、便失禁、鼓腸、腹部膨満感、消化不良などの副作用があり積極的に進められるものではありません。

 

食事で摂取した脂質は、膵臓と胃にあるリパーゼという酵素によって消化、体内に吸収されます。

オルリスタットは、このリパーゼの働きを阻害して脂質が体内に吸収されるのを防ぐことで肥満にならないようにするための薬です。

 

サポニンには、このオルリスタットと同じように働き、リパーゼの働きを阻害して脂肪が吸収されるのを防ぐとのこと。

 

その他サポニンには、

  • AMPKを活性化し、糖が筋肉へ取り込まれることで糖が脂肪になるのを防ぐ
  • 脂肪細胞の分化をおさえ脂肪細胞が増えないようにする
  • 脂肪細胞による脂肪の吸収を抑制する

といった働きがあるようです。

 

人は、脂肪細胞が増えてそこに脂肪が蓄積されるから太ります。

サポニンは、これらを防ぐことで抗肥満効果があるとのことです。

※しかし、サポニンの効果はマウスによる実験がほとんどで人に対する効果についての検証は十分ではありません。現時点では、あくまで可能性としてご理解いただければと思います。

フィチン酸

オートミールにはフィチン酸が含まれています。

フィチン酸は、主に穀物や野菜に含まれる天然の抗酸化物質のことです。

※大豆にもこのフィチン酸が含まれています。

 

抗酸化物質といえば、活性酸素による体の酸化を防ぎ老化予防にとってありがたい物質。

 

しかし、フィチン酸は抗栄養素として考えられていました。

抗栄養素とは、それ自体は有害ではないものの、他の栄養素の消化や吸収を妨げることによって栄養摂取に好ましくない影響を与える成分のことを言います。

 

フィチン酸は、「鉄、銅、亜鉛、カルシウム」などのミネラルの吸収を阻害します。

この作用によって、フィチン酸はミネラルの吸収を阻害する抗栄養素として今まで扱われてきました。

 

しかし、近年の研究によりバランスのとれた食事が摂れている場合には、そのような悪影響の証拠は発見できないと言われるようになっています。

そして、ビタミンCや有機酸、発酵食品がフィチン酸によるミネラル吸収抑制を弱めることが研究により判明しています。

 

これ以降は、がんや結石の予防に寄与している可能性がある成分として扱われるようになりました。

また、乳がん治療の副作用を軽減することもわかっているようです。

参考:フィチン酸。有機システムの抗栄養素から多重防護因子へ(2016年6月

 

フィチン酸は、抗酸化物質ですから老化を予防する働きにも期待できるところでしょう。

オートミールで本当に痩せるの?

オートミールのβグルカン、アベナンスラミド、サポニン、フィチン酸によって、

  • 満腹感が持続し食べ過ぎを防ぐ
  • 腸内環境が整う
  • コレステロールを下げる
  • 食後血糖値の急上昇をおさえる

ことがわかりました。

 

では、実際にオートミールのダイエット効果はどうなっているかチェックしたいと思います。

※コレステロールを下げる、食後血糖値の急上昇をおさえる件についてはすでにメタアナリシスの研究をご紹介していますので割愛します。

 

下記の研究は、βグルカンの摂取が体重、肥満度、ウエスト周囲サイズ、総エネルギー摂取量(食事量)にどのような影響を与えるかを調べたものになります。

いくつもの研究をひとまとめにして精査するメタ分析を行っており、その結果は非常に信頼がおけるものです。

体重、肥満度、ウエスト周囲径、総エネルギー摂取量に対する穀物β-グルカン摂取の効果。無作為化比較試験のメタアナリシス(2019年4月)

穀類β-グルカンは、健康上の利点が期待される水溶性食物繊維である。

多くのランダム化比較試験(RCT)で、穀類βグルカンの摂取が体重に及ぼす影響が調査されているが、これらの結果はメタ分析でまとめられていない。

本研究の目的は、穀物βグルカンの摂取が体重、肥満度、ウエスト周囲径、総エネルギー摂取量に及ぼす影響について調査することであった。

結果は以下の通り。

20の適格な研究が同定され、分析された。

我々の研究では、βグルカンの摂取により、体重と体格指数(BMI)がそれぞれ有意に減少することがわかった(加重平均差[WMD]: -0.77 kg, 95% CI: -1.49, -0.04 )、(WMD: -0.62 kg/cm2, 95% CI: -1.04, -0.21 )。

ウエスト周囲径とエネルギー摂取量については、有意な効果は認められなかった

サブグループ解析では、βグルカンの用量が4g/日以上であれば、エネルギー摂取量の増加につながることが示された。

結論

本研究の結果は、穀物βグルカンの摂取は体重とBMIを減少させるようであるが、ウエスト周囲径とエネルギー摂取量には影響を及ぼさないことを示している。

ウエストサイズと総エネルギー摂取量(食事量)は効果が見られないとのこと。

 

しかし、βグルカンの摂取により体重とBMIが減少することがわかったようです。

この結果から、オートミールは痩せるといってよいでしょう。

オートミールのオススメのダイエットレシピ

最後に、オートミールのオススメのダイエットレシピをご紹介して終わりにします。

 

実は、、、僕はオートミール初心者です(^_^;)

 

こんな感じなので、オススメのダイエットレシピといってもよくわかりません。

※今後、オススメのレシピを見出したらコチラに追記しようと思います。

 

かといって、なにもご紹介しないわけには参りませんので、ここではTwitterのフォロワーさんに教えて頂いた「これぞう」さんをご紹介します。

これぞうさんは、オートミールの米化を考案した第一人者で40kgのダイエットに成功されたそうです。

オートミールのレシピ本が15万部売れるなど大変人気を博しています。

 

オートミールのダイエットレシピは「これぞう」さんをチェックすればよろしいかと。

 

ちなみに僕が購入したオートミールはコチラです。

くせがなく使いやすいのでアレンジが自在であることがウリのようです。

確かに初めて生で食べた時の印象は、素直な味わいでまるでポン菓子を食べてるような懐かしい味がしました。

 

以上、オートミールについて詳しく見てきました。

 

オートミールは

  • タンパク質
  • 脂質(パルミチン酸、オレイン酸、リノール酸)
  • 食物繊維
  • カルシウム
  • ビタミン(B、C、E、K)

を豊富に含んでおり、非常に栄養バランスに優れた食品です。

 

そして、「βグルカン、アベナンスラミド、サポニン、フィチン酸」といった成分は、

  • 満腹感が持続し食べ過ぎを防ぐ
  • 腸内環境が整う
  • コレステロールを下げる
  • 食後血糖値の急上昇をおさえる

といった働きがあります。

 

これらの働きによりオートミールは、

・ダイエットに効果あり!

・アンチエイジングにも効果あり!

といえるでしょう。

 

もし、必ずやせて-10歳の健康美を手に入れたいのであれば、僕はオートミールを強くオススメします!(๑•̀ㅂ•́)و✧

まとめ

最後にもう一度内容を確認しましょう。

 

  • オートミールは、ダイエットとアンチエイジングに効果あり!
  • オートミールには「炭水化物、タンパク質、脂質、食物繊維、カルシウム、ビタミン(B、C、E、K)」を豊富に含んでおりバランスに優れている。
  • オートミールに含まれる「βグルカン、アベナンスラミド、サポニン、フィチン酸」はダイエットとアンチエイジングに効果的な成分である
  • オートミールは満腹感が持続し食べ過ぎを防ぐ
  • オートミールは腸内環境が整う
  • オートミールはコレステロールを下げる
  • オートミールは食後血糖値の急上昇をおさえる
  • βグルカンは「コレステロール低下作用、動脈硬化・心疾患の予防、抗糖尿病、抗肥満効果、免疫調節効果、抗がん効果、抗酸化作用、腸内環境が整う」働きを持っている
  • このうちβグルカンの「コレステロール低下作用、動脈硬化・心疾患の予防、血糖降下作用」は各国にて健康効果の強調表示が許されている。
  • アベナンスラミドは「抗酸化・抗炎症、腸内環境が整う」働きがある
  • サポニンには脂肪が吸収されるのを防ぐ可能性がある。また、脂肪細胞が増え脂肪が蓄積されない可能性もある。
  • フィチン酸はミネラル吸収を阻害する抗栄養素として考えられていたが現在ではバランスの摂れた食事であれば問題ないことがわかった。むしろ、抗酸化物質としての働きに期待が寄せられている
  • βグルカンが体重とBMIを減少させたというメタ分析があり、オートミールのダイエット効果の信憑性を支えている

非常に多くのメリットがありますね♪

 

で、オートミールは、

・満腹感が持続し食べ過ぎを防ぐ

・腸内環境が整う

この2つの働きによって、ダイエットに有益な効果を与えています。

 

そして、

・コレステロールを下げる

・食後血糖値の急上昇をおさえる

ことによってアンチエイジングに効果的に働きます。

 

オートミールは、必ずやせて-10歳の健康美のために、避けては通れない道といっても過言ではありません。

 

よって、オートミールの評価は、

となります!!

 

以上、

・オートミールのダイエット効果

・オートミールのアンチエイジング効果

について解説しました。

 

オートミールの凄さ!お分かり頂けたかと思います。

 

今回のお話はここまでです。

 

ここまでお読みいただきありがとうがざいました。

それではまた♪

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ダイエット大学 必ず痩せて-10歳の健康美の知識

「ダイエット大学 必ず痩せて-10歳の健康美の知識」では、生物学・栄養学をもとに、必ずやせて-10歳の健康美を手に入れるための本格的な知識をまとめています。

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