体内時計をリセット!体内時計を整えて好調をキープする3つの方法

体内時計をリセットする方法を知りたい!

 

こんにちは、おっちーです(^^)

 

前回の記事では、体内時計が狂う原因について解説しました。

健康美学

体内時計ってなんで狂うの?体内時計が狂う原因を知りたい! こんにちは、おっちーです(^^) 前回の記事では、体内時計が狂うと「肥満、糖尿病、動脈硬化→心筋梗塞・脳卒中、がん、睡眠障[…]

※まだお読みでなければ先にコチラをお読みください。

 

かんたんにおさらいすると、体内時計が狂う原因は、

  • 夜に光を浴びる
  • 寝る前のブルーライト
  • 寝る3時間前のカフェイン
  • 高脂肪食(近代型の欧米食)

でした。

 

体内時計が狂うのを防ぐには、この4つの原因を生活習慣から取り除くことがポイントです。

 

今回の記事のテーマは、体内時計をリセットする方法です。

これをハッキリさせるために論文を18本熟読しています。

 

この記事では、

  • 体内時計をリセットする3つの方法

について解説しています。

 

これを読み終えれば、あなたは体内時計をリセットする方法を理解することができるでしょう。

そして、体内時計をリセットすることで睡眠や日中のパフォーマンスの好調をキープし続けることができるようになると思います。

 

体内時計は、必ずやせて-10歳の健康美に必須の知識。

それではいってみましょう!(๑•̀ㅂ•́)و✧

【結論】体内時計をリセットする方法は3つ!

それでは、結論です。

 

体内時計をリセットする方法は、

  • 光をコントロールする
  • 食事を工夫する
  • 活発な運動

の3つです。

 

これらは、18本の研究論文から厳選しています。

よって、情報の質には自信があります!

 

詳しく解説します。

体内時計をリセットする方法1:光をコントロールする

光をコントロールすることで、メラトニンが正しく分泌されるようになります。

何回も言いますが、メラトニンは体内時計を調節する大切なホルモンです。

 

いかにメラトニンを正しく分泌できるようにするか。

これが、体内時計をリセットするうえで最も重要なことになります。

メラノピック照度の指標を使う

最近、このメラトニンの分泌を考慮した「光の量」を計測する指標が注目され始めています。

それが、メラノピック照度と呼ばれるものです。

 

メラノピック照度とは、従来の照度とは異なりより体内時計に影響する「光の量」を定量的に捉える単位のこと。

で、このメラノピック照度は2014年に提案されたのち、建築環境を評価するWELL認証(米国)と呼ばれる人の健康を重視した指標の評価項目になっています。

 

従来の照度とは異なり、目の網膜上にあるiPRGCs(光感受性神経節細胞)に重み付けされたのがメラノピック照度です。

このiPRGCsという細胞は、光の刺激に応答しメラトニンの分泌を抑制する働きがあります。

※ipRGCs:intrinsically photosensitive Retinal Ganglion Cells

 

メラノピック照度とは、このiPRGCsが感知する「光の量」を指します。

参考:天空条件が昼光によるメラノピック照度に与える影響の基礎検証(2019年11月)

 

従来の光の量は、光の色(色温度)を考慮せず一律にルクス(照度)と表現していました。

※色温度の単位はケルビン(K)です。

iPRGCsは、色温度によって感知するレベルが変わるため、従来の色温度を考慮しない照度(ルクス)では、正しくメラトニンに与える影響を測れていませんでした。

 

で、メラノピック照度はこの問題を解決しています。

例えば、家庭用の照明器具の種類では、

  • 電球色(色温度:2700〜3000K)オレンジがかった温かい光。リビングや寝室など、くつろいでリラックスする場所に最適。従来の照度(ルクス)が「100ルクス」である場合、メラノピック照度は「54.73ルクス」と約0.55倍になる。
  • 温白色(色温度:3,500K)落ち着きのある明るい光色。リビングなど、団らんするシーンやダイニングなどさまざまな場所に最適。従来の照度(ルクス)が「100ルクス」である場合、メラノピック照度は「62.16ルクス」と約0.63倍になる。
  • 昼白色(色温度:5,000K)□:生き生きとした自然な光色。調理をするキッチンやダイニング、メイクをする洗面台などに最適。従来の照度(ルクス)が「100ルクス」である場合、メラノピック照度は「79.02ルクス」と約0.79倍になる。
  • 昼光色(色温度:6,200〜6500K)青みがかったさわやかな光色で照明の他に、スマホやPCモニタにも使われるブルーライト。勉強部屋やリビング、読書をする場所、在宅ワークや子供のリビング学習などに最適。従来の照度(ルクス)が「100ルクス」である場合、メラノピック照度は「110.41ルクス」と約1.1倍になる。

と、色温度によってiPRGCsによる照度(ルクス)が変わります。

参考:「電球色」「昼白色」「昼光色」とは?LEDライトの種類と正しい選び方

 

ちなみに上記で算出したメラノピック照度は、単純な計算で算出できなくて下記のようなツール(ルーカス研究所のEXCELツール)を使って求めました。

※ルーカス研究所は2014年に初めてメラノピック照度を提案したイギリスのチームです。ちなみにこのツール、難易度高めです・・・(泣)

メラノピック照度算出
メラノピック照度は、ルーカス研究所のツールを使って算出。

 

メラノピック照度では、この色温度によって従来の同じルクスであっても値が異なります。

このメラノピック照度による光の量を基準にした光のコントロールがなされれば、メラトニンによる体内時計の調節が正常化し、健康を維持することができるようになります。

 

  • メラノピック照度が高い:メラトニンの分泌が抑えられ、覚醒や集中を促す光である
  • メラノピック照度が低い:メラトニンの分泌が促され、睡眠やリラックスを促す光である

と言えます。

 

まとめると、メラノピック照度とは体内時計に沿った光の量ということです。

 

下記の論文では、屋内で日中と夕方と夜間でどのくらいの光の量(メラノピック照度)にすれば良いのかをまとめてくれています。

これに従うことで、体内時計を正しくリセットすることができます。

参考:健康な成人の生理、睡眠、覚醒を最もよくサポートするための日中、夕方、夜間の屋内光照射の推奨事項(2022年3月)

【屋内環境における日中の光に関する推奨値】
日中を通して、推奨される最小メラノピック照度は、約1.2mの高さの垂直平面で測定した目の位置(座っているときの目の高さ)で250ルクス(メラノピック照度)である。

このレベルを満たすには、自然の昼光を使用する必要がある。
電気照明であれば、昼白色が理想的である。

【住宅やその他の屋内環境における夕方の光に関する推奨値】
夕方、就寝の少なくとも3時間前からのメラノピック照度は、約1.2mの高さの垂直平面で測定した目の位置(座っているときの目の高さ)で最大10ルクス(メラノピック照度)までである。

【睡眠環境における夜間照明の推奨値】
睡眠環境はできるだけ暗くする。
推奨される最大環境メラノピックEDIは、寝ている時の目の位置で測定して1ルクス(メラノピック照度)である。

夜間の活動で視力が必要な場合は、約1.2mの高さの垂直面において、眼で測定した最大10ルクス(メラノピック照度)とすることが推奨される。

 

下記に色温度ごとの推奨ルクスをまとめました。

 

【日中(活動期)の推奨メラノピック照度:250ルクス(最小)】は、

  • 電球色(色温度:2700〜3000K)「470ルクス」
  • 温白色(色温度:3,500K)「410ルクス」
  • 昼白色(色温度:5,000K)□:「320ルクス」
  • 昼光色(色温度:6,200〜6500K)「230ルクス」

となります。

 

ちなみに250ルクス(メラノピック照度)は最低限の光なので、これより大きい光を浴びても問題ありません。

むしろ、日中はもっと光を浴びた方がよいでしょう。

 

一般のオフィスの照明は、昼白色や昼光色を使用していることが多いかと思います。

そして、JIS(日本工業企画)のオフィスの照明基準は「750ルクス」と定められています。

これをメラノピック照度に置き換えれば「592.67ルクス(昼白色)」となるので、推奨基準の「250ルクス」を大きく上回るので問題ないでしょう。

※屋外も日中は常に太陽光に照らされているので問題ありません。

 

【夕方(寝る3時間前)の推奨メラノピック照度:10ルクス(最大)】は、

  • 電球色(色温度:2700〜3000K)「18ルクス」
  • 温白色(色温度:3,500K)「16ルクス」
  • 昼白色(色温度:5,000K)□:「12.5ルクス」
  • 昼光色(色温度:6,200〜6500K)「9ルクス」

となります。

 

一般家庭のリビングにおけるJISの照明基準は「30〜75ルクス」と定められています。

この基準で夕方(寝る3時間前)を過ごす場合、「電球色、温白色、昼白色、昼光色」いずれも過剰になってしまいます。

 

上記の研究結果の基準からすると、過剰な光を浴びている人も多いかと思います。

夕方(寝る3時間前)は、部屋全体を明るくするのではなく、間接照明を使うなどして全体を暗くするように心がけたほうが良さそうです。

 

【夜間(寝るとき)の推奨メラノピック照度:1ルクス(最大)】は、

  • 電球色(色温度:2700〜3000K)「2ルクス」
  • 温白色(色温度:3,500K)「1.6ルクス」
  • 昼白色(色温度:5,000K)□:「1.2ルクス」
  • 昼光色(色温度:6,200〜6500K)「0.9ルクス」

となります。

 

一般家庭の寝室におけるJISの照明基準は「10〜30ルクス」と定められています。

この基準で夜間(寝るとき)を過ごす場合も、「電球色、温白色、昼白色、昼光色」いずれも過剰になってしまいます。

ただ、寝る時は照明をつけずに真っ暗にする人も多いことでしょう。

その場合は、問題ありません。

 

しかし、なかには暗めの電球をつけて寝るという人もいらっしゃるかもしれません。

これは体内時計のことを考えると、あまりオススメできません。

寝る時は何も明かりをつけず真っ暗にすることをオススメしたいと思います。

※もし、真っ暗だと落ち着いてよく眠れないのであれば睡眠を優先していただきたいのでこの限りではありません。

 

以上、メラノピック照度について解説してきました。

 

現状、日中は光が十分足りているので問題ないでしょう。

見直すとしたら夕方(寝る前の3時間)でしょうか。

※ちなみに僕の家の照明は、温白色と電球色ですが夜は家全体を明るくしており陰影はない状態で明るすぎるかもしれません。

 

しかし、実際のところ照度を計測するのは専用の機械がなければ難しい。

 

なので、シンプルな結論としては。

日中に光をいっぱい浴びて(できれば外)、寝る3時間前は明るくしすぎず(間接照明を使うなど)、寝る時は真っ暗にする。

これを心がければ、体内時計はリセットされるかと思います。

 

さらに、光のコントロールにプラスしてメラトニンのサプリを使うとより効果は高まるでしょう。

光のコントロールをした上で、夕方にメラトニンのサプリを0.5〜5mgを摂取することで体内時計が改善されることがわかっています。

参考:明るい光とメラトニンの併用療法が睡眠と概日リズムのアウトカムに及ぼす効果。システマティックレビュー(2021年8月)

 

ブルーライトカットメガネを使うのもアリ

ブルーライトカットメガネも選択肢としてはアリです。

このオレンジ色のメガネは、ブルーライトをカットすることにより体内時計をリセットしてくれます。

 

ただ、使用場面に注意が必要です。

ブルーライトカットメガネを日中に使うのは、あまりオススメできません。

使用するのは夜間に限ります。

 

なぜなら、前章の「光をコントロールする」でふれたとおり日中は「250ルクス(メラノピック照度)」以上の光を浴びる必要があるからです。

 

ブルーライトの光は、昼光色と同等でメラノピック照度を上げてくれます。

もし、ブルーライトカットメガネを日中に使用すると、メラノピック照度が落ちてしまい必要な光を浴びれない可能性が出てきてしまいます。

 

もし、ブルーライトカットメガネを使用するならメラノピック照度を下げる必要のある夕方(寝る3時間前)〜寝るまでの間をオススメします。

 

下記の研究では、夜間のブルーライトカットメガネ(オレンジ色のメガネ)の使用が、睡眠にどのような影響を与えるか調査しています。

参考:10代男性における夕方の発光ダイオード画面露出による注意喚起効果の対策としてのブルーブロッカーメガネ(2015年1月)

【目的】
思春期の子どもは、若年層や成人と比較して、かなり遅れた睡眠・起床時間を好む。

それに伴い、ティーンエイジャーの間では、夜間のマルチメディア利用が一般的であり、特に体内時計とそれに関連する覚醒促進システムが最も敏感な青色波長域の光への曝露が伴う。

我々は、夜間に発光ダイオード(LED)コンピュータ画面の前に座りながらブルーライトカットメガネを使用することが、主観的、認知的、生理的レベルで睡眠開始メカニズムに有利であるかどうかを調査した。

【方法】
15~17歳の健康な男性ボランティア13名を対象に、睡眠覚醒周期、夕方の光照射、マルチメディア画面の使用状況を2週間にわたって観察した。

対照眼鏡としてブルーライトカットレンズまたはクリアレンズをそれぞれ1週間、LEDスクリーンを使用する夕方の時間帯に、カウンターバランスクロスオーバーデザインで装着した。

その後、参加者は実験室に入り、夕方のブルーライト強化LEDスクリーン照射を受け、その間、前週と同じ眼鏡を着用した。

唾液メラトニン、主観的眠気、注意力を定期的に測定し、その後の睡眠をポリソムノグラフィーで記録した。

【結果】
ブルーライトカットメガネは透明なレンズと比較して、LEDによる夕方のメラトニン抑制を有意に減少させ、就寝前の警戒心や主観的覚醒を減少させた。

【結論】
ブルーライトカットメガネは、LEDスクリーンによる光照射によって引き起こされる覚醒作用の対策として、青年期に有用である。また、現代の照明が夕方の概日生理に与える負の影響を阻害する可能性がある。

 

結果は、ブルーライトカットメガネが夜間の警戒心を解き、眠気を誘うことがわかりました。

そして、メラトニンの抑制は有意に減少するとのことでした。

※メラトニンの抑制が有意に減少するとは、メラトニンがより分泌されるようになるということです。

 

メラトニンは、体内時計を調節するホルモンです。

よって、ブルーライトカットメガネは体内時計のリセットに役立つアイテムといえるでしょう。

 

ちなみにブルーライトカットメガネとはこういうものです。

体内時計をリセットする方法2:食事を工夫する

体内時計をリセットする方法の2つ目としては、食事を工夫することです。

「体内時計作用栄養学」という言葉があり、食事に含まれる栄養素が体内時計に働きかけることで体内時計をリセットします。

 

なかでも、ポリフェノールや高GI値食、プチ断食などは体内時計のリセット効果があります。

 

詳しく解説します。

体内時計をリセットするポリフェノール

ポリフェノールとは、植物の成分でアンチエイジングの要である抗酸化作用に優れたファイトケミカル(フィトケミカル)のことです。

このポリフェノール、実は体内時計をリセットする効果があるようです。

参考:時間栄養学(2012年)

 

「時間栄養学」とは、体内時計の第一人者である早稲田大学の柴田重信教授が提唱する「食事のタイミングによって栄養素の働きが変わってくる」というものを一言で表したものになります。

柴田教授は、この「時間栄養学」と並行して「体内時計作用栄養学」というのも提唱されています。

「体内時計作用栄養学」とは、食物に含まれる栄養素が体内時計に働きかけることで体内時計をリセットする概念のことをさします。

 

で、この「体内時計作用栄養学」で述べられている体内時計をリセットする栄養素としてポリフェノールをあげられていました。

 

具体的に体内時計をリセットするポリフェノールとして、

  • アントシアニン:ブルーベリーやブラックベリーなどのベリー類に含まれるフラボノイド。体内時計をリセットする他に、心血管疾患、がん、神経変性障害、加齢による骨量減少に対して有効。また、腸内環境を整える働きもある。参考
  • フラボノール(ケンフェロール):緑茶、ブロッコリー、グレープフルーツ、キャベツ、もやし、たまねぎ、ショウガ、ネギ、トマト、いちご、ぶどう、りんごなどに含まれるフラボノイド。体内時計をリセットする他に、抗酸化、抗炎症、抗ウイルス、抗肥満、抗うつ作用を持つ。さらに糖尿病、喘息、高血圧、心血管疾患、がんを予防すると言及されている。参考
  • フラボン(アピゲニン、クリシン):セロリ、パセリ、ペパーミント、セージなどのハーブ類に多く含まれるフラボノイド。体内時計をリセットする他に、抗炎症剤、抗肥満剤として高い効能がある。参考
  • イソフラボン(ゲニステイン、ダイゼイン、グリシテイン):大豆に含まれるフラボノイド。体内時計をリセットする他に、腸内細菌がイソフラボンをエクオールに代謝することで女性ホルモンのエストロゲンと同様な働きを持つ。エストロゲンはキラキラ期を支えるホルモンで、痩せやすく肌のツヤもよくなり女性らしい体を作る。また、抗糖尿病や動脈硬化などの心血管疾患の予防、骨粗鬆症の予防にも働く。参考
  • ノビレチン:シークワーサーやポンカン、カボスに含まれる柑橘系のフラボノイド。体内時計をリセットする他に、血糖値の上昇を抑える働きや発がん抑制作用、慢性リウマチの予防、抗認知症作用がある。
  • オーラプテン:八朔(はっさく)や河内晩柑(かわちばんかん)に含まれるクマリン化合物(クマリンは、桜の葉の香りの成分)、体内時計をリセットする他に、抗炎症作用、高血糖による脳機能障害を防ぐ神経保護作用がある。
  • ベルガモチン:ベルガモットやグレープフルーツに含まれるフラノクマリン(さまざまな植物によって産生される有機化合物)。体内時計をリセットする他に、リラックス効果、消化器系(胃や腸)の不調改善、殺菌作用、防虫効果がある。また、体脂肪を減らす(脂肪細胞の分化)といった効果もある。しかし、薬が効きすぎてしまうという相互作用があり注意が必要
  • レスベラトロール:赤ワインに含まれるポリフェノール。体内時計をリセットする他に、血管拡張反応を改善し動脈硬化→心筋梗塞・脳卒中を防いだり、脳の血流量を増やすことで認知症を予防したり、脳機能の改善、乳がんや肺がんのリスクを低減する可能性が報告されている。
  • ショウガオール:ショウガの辛味成分。体内時計をリセットする他に、胃の働きを助ける、風邪に効く、抗がんといった作用がある。そして、血行を改善することにより冷えを解消し、脂肪を燃焼するといった働きがある。
  • クルクミン:カレー粉のスパイスに含まれるターメリック(ウコン)の黄色の成分。体内時計をリセットする他に、抗酸化作用、抗炎症作用により、がんの予防、アルツハイマー病(認知症)の予防に働く。

があげられます。

参考:ノビレチンとは(東北大学)

参考:高血糖および全脳虚血モデルマウスにおける河内晩柑果皮とオーラプテンの神経保護作用

参考:3T3-L1細胞におけるベルガモチンの脂肪細胞分化促進効果と炎症誘発時の炎症性サイトカイン発現の抑制について

参考:レスベラトロール(Wikipedia)

参考:生姜抽出物の経口摂取が冷え性の人のエネルギー消費等に及ぼす効果

参考:クルクミン(Wikipedia)

健康美学

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ポリフェノールって種類が多いうえに聞いたことのない横文字で難しい。

 

ざっくり言えば、

  • ブルーベリーのベリー類(アントシアニン)
  • 緑茶や野菜と果実(フラボノール):ブロッコリー、キャベツ、もやし、たまねぎ、ショウガ、ネギ、トマト、いちご、ぶどう、りんご
  • ハーブ(フラボン)
  • グレープフルーツ、シークワーサー、はっさくの柑橘系(ノビレチン、オーラプテン、ベルガモチン)
  • 大豆(イソフラボン)
  • 赤ワイン(レスベラトロール)
  • ショウガ(ショウガオール)
  • ウコン(クルクミン)
  • とうがらし(カプサイシン)

を摂取すれば、体内時計がリセットされるということです。

 

以上、体内時計をリセットするにはポリフェノールを摂ろう!でした。

 

参考:体内時計を考慮した時間栄養学と時間運動学による健康づくり(2018年) 柴田重信

体内時計をリセットする糖質と脂質とたんぱく質

糖質、脂質、たんぱく質は三大栄養素と呼ばれるものです。

これらの三大栄養素の中には体内時計をリセットするのに適したものがそれぞれあります。

糖質

糖質に属するデンプンには「穀類、いも類、根・幹、豆類」の4種類があります。

で、穀類(米・小麦)のデンプンはその他のデンプンに比べて体内時計をリセットしやすいことがわかっています。

 

なぜ、穀類のデンプンが体内時計をリセットしやすいのでしょうか?

その鍵を握るのがインスリンです。

ダイエット学

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インスリンは、食後の上昇した血糖値を下げる働きがあります。

 

インスリンは、血糖値を下げる他に

  • 余った糖をグリコーゲンに合成し肝臓で蓄える
  • さらに余った糖を脂肪(中性脂肪)に合成し脂肪細胞で蓄える
  • 脂肪が分解されるのを防ぐ
  • 筋肉でたんぱく質を作る
  • たんぱく質が分解されるのを防ぐ
  • 食欲をおさえる

といった働きがあります。

 

そして、インスリンは体内時計をリセットする働きがあります。

インスリンが分泌されないマウスでは、時計遺伝子のPER(パー)の発現が抑制され、反対にインスリンを投与したマウスではPERの発現が増加したことがわかっています。

このように、インスリンが体内時計をリセットするシグナルとして機能しています。

参考:体内時計を考慮した時間栄養学と時間運動学による健康づくり(2018年) 柴田重信

 

ということでインスリンが上昇しやすい食事が、体内時計をリセットするといえます。

つまり、白米などGI(グリセミックインデックス)値が高い食事が体内時計をリセットするということです。

 

ただ、体内時計はリセットされますが糖化には気をつけたいところ。

※糖化とは、たんぱく質が余分な糖と結びついて、たんぱく質が変性・劣化するとAGEs(蛋白糖化最終生成物)という老化物質(悪玉)を生成する反応のこと。AGEsは肌や髪、骨の老化を進行させるアンチエイジングにとって要注意なものです。

脂質

次に脂質です。

脂質では、ω3(オメガ3)が体内時計をリセットします。

 

ω3(オメガ3)は魚に含まれる脂質で、

  • 抗炎症効果がある
  • 血圧を下げる→動脈硬化→心筋梗塞・脳卒中の予防
  • 血中脂質を改善する(中性脂肪を下げ、HDL(善玉コレステロール)を上げる)→動脈硬化→心筋梗塞・脳卒中の予防
  • 認知機能の低下や認知症の予防
  • うつ病の予防

といったメリットがあります。

参考:魚を食べると高血圧リスクは減少EPA・DHAの効果「魚を1日100g以上」が目安

参考:オメガ3 系多価不飽和脂肪酸による 心血管イベント予防とその作用機構

参考:オメガ3系脂肪酸からうつ病・不安にアプローチする

 

ω3(オメガ)が体内時計をリセットする流れは、

  1. オメガ3であるDHAやEPAが、大腸でインクレチンであるグルカゴン様ペプチド(GLP-1)を放出する
  2. インスリンが上昇する

です。

 

インスリンは、体内時計をリセットする働きがあります。

よって、ω3(オメガ3)の魚の油は、体内時計をリセットします。

参考:時間栄養学とn-3系脂肪酸(2018年)

たんぱく質

最後にたんぱく質です。

たんぱく質では、非必須アミノ酸のシステインが体内時計をリセットします。

 

システインは、体内で必須アミノ酸のメチオニンから合成されます。

髪の毛は、ほぼケラチンというたんぱく質で構成されており、システインより作られます。

システインは美髪を作る重要なアミノ酸です。

 

たんぱく質を摂取してもインスリンは上昇しませんが、代わりに血中や肝臓でIGF-1(インシュリン様成長因子-1)やグルカゴンが上昇します。

このIFG-1とグルカゴンが体内時計の同調効果をもたらすことがわかっています。

その中でもシステインがIFG-1を上昇させる効果があるようです。

 

システインが含まれるとうがらし、にんにく、たまねぎ、ブロッコリー、オートミールは体内時計をリセットします。

参考:時間栄養学と調理科学との融合(2019年)

体内時計をリセットするプチ断食

プチ断食は、体内時計をリセットします。

マウスの実験で、8時間の間にエサを与え16時間を絶食する食事習慣(プチ断食)を実施したところ、体内時計がリセットされたとのこと。

参考:時間栄養学(2012年)

 

プチ断食は、8時間ダイエット(16時間断食)と呼ばれることがあります。

8時間ダイエットとは、8時間の間は食事は自由に摂ることができ、16時間は何も食べないという生活習慣で、1日2食が8時間ダイエットの基本パターンとなるでしょう。

※8時間内であればおやつをいれてもOK。

 

8時間ダイエット(16時間断食)の食事パターンは、下記の2つがあります。

  • 【前半パターン】朝食と昼食に食べる:例えば、AM8時に朝食を食べ、PM12時に昼食をとる。おやつはPM16時までに終わらせそこから断食に入る。
  • 【後半パターン】昼食と夕食に食べる:例えば、PM12時に昼食を食べ、PM15時におやつ。PM20時までに夕食を終わらせそこから断食に入る。

 

で、前半パターンがより体内時計がリセットされるようです。

 

なぜ、前半パターンの方が体内時計がリセットされるかというと、これもインスリンが関わっています。

インスリンは、夕食の時間帯の食事よりも朝食の時間帯の方が分泌が良くインスリンの感受性も高いことがわかっています。

※夕食より朝食の方が耐糖能(血糖値を正常に保つ)が向上し、糖尿病予防に優れている。

参考:糖尿病予備軍では、複数の日内リズムにより夕方に血糖コントロールが損なわれる(2014年11月)

 

インスリンの感受性が高いほど、体内時計はリセットされます。

よって、プチ断食の前半パターンは体内時計をリセットします。

 

また、シフト勤務で深夜に食事を摂らなければならない人の場合は、分食(午後22時に食べる食事を2回に分け、1回目を18時に半分、2回めを22時に半分食べるという方法)すると体内時計がリセットされるのでオススメです。

参考:時間栄養学(2012年)

 

体内時計をリセットする方法3:活発な運動

運動は主に、

  • 持久性運動:ウォーキング、ジョギング、水泳、バイク(自転車)といった有酸素運動。全身持久力(スタミナ)を高めるための運動で心肺を鍛える(最大酸素摂取量を増やす)効果がある。最大酸素摂取量が多い人はスタミナがあり疲れ知らず。また、肥満にもなりにくく、心疾患系の病気にもなりにくい。最大酸素摂取量が低い人と比べて死亡率が低い(2倍)ことが明らかになっている。
  • レジスタンス運動:スクワットや腕立て伏せ、ダンベル体操など標的とする筋肉に抵抗(レジスタンス)をかける動作を繰り返し行う運動。いわゆる筋トレ。筋力向上や筋肥大の効果がある。筋力が上がれば体を動かすのが楽になりQOL(生活の質)の向上や肥満をはじめとする生活習慣病の予防になる。筋肥大は筋肉による美しいボディラインが得られる。
  • ストレッチ:筋肉を伸ばす柔軟体操。体をリラックスさせたり疲れをとったり体調を整える目的で行われる。柔軟性(関節可動域)を高めしなやかな筋肉を手に入れることで、正しい姿勢や正しい動きができるようになる。これにより、怪我の予防や肩こりや腰痛といった体の不調が解消される。

の3つがあります。

 

これらのなかで体内時計をリセットする運動は持久性運動レジスタンス運動の2つです。

運動による体内時計をリセットするメカニズムはまだ未解明のままですが、ストレスホルモンであるコルチゾール(副腎皮質ホルモン)自律神経の交感神経の作用が指摘されております。

 

コルチゾールは、

  1. ストレスを受ける
  2. 副腎がコルチゾールを作る
  3. コルチゾールが血圧を上昇させる
  4. コルチゾールが血糖値を上昇させる

といった流れで体を興奮状態にし、ストレスを乗り越える体制を作ります。

※体は血圧と血糖値を上げることで臨戦態勢に入る。

 

そして、交感神経も血圧や体温を上昇させパフォーマンが向上するようにスイッチを入れます。

ダイエット学

自律神経が乱れてると痩せることができないの?自律神経とダイエットの関係ってどうなってるの? こんにちは、おっちーです(^^)自律神経って聞いたことがあると思います。 これが[…]

 

ちなみに、コルチーゾールを分泌する副腎が摘出されると体内時計のリセット作用は弱まります。

また、交感神経の働きを阻害する薬を投与すると、これも体内時計のリセット作用を弱めてしまいます。

 

このことから、コルチゾールや交感神経など、ストレスに対処しようとすると体内時計はリセットされると考えられています。

 

もう一つのポイントとして、ジョギング(持久性運動)や筋トレ(レジスタンス運動)の負荷を上げると、より体内時計がリセットされることがわかっています。

マウスを使った研究では、自発的な運動(輪回し運動)と強制的な運動(トレッドミル運動)では、強制的な運動(トレッドミル運動)のほうが体内時計をリセットする効果が高いと報告されています。

※輪回し運動とは、マウスやモルモットが回転かごの中に入ってカタカタと走るやつです。トレッドミル運動とは、ランニングマシンを使った運動のことです。

 

そして、高齢者においては日頃の身体活動が高い人は、時計遺伝子の発現リズムの振幅が高いこともわかっています。

※時計遺伝子の発現リズムの振幅が高いということは、体内時計にメリハリがあってより体内時計の恩恵(よく眠れるなど)を受けられるということです。

 

これらのことから、より活発な運動は体内時計をリセットするということです。

参考:体内時計と運動・身体活動(2020年)

 

より痩せるためには、朝食前と夕方の運動がオススメです。

  • 朝食前の運動:朝食前の持久性運動は、午前、午後、夕食後と比べて脂肪酸化(脂肪燃焼)の割合が高い。また、筋肉が弱まるのを防ぐ(サルコペニア予防)には朝の運動が望ましい。
  • 夕方の運動:夕方は糖や脂質の代謝が高くエネルギー消費も高い。このタイミングで運動することで効率よくエネルギーが消費される。高強度の運動は夕方がもっともパフォーマンスがよく、体内時計をリセットするにもベスト。腸内細菌の多様性と短鎖脂肪酸の増大も夕方の運動で顕著に現れる。

これを参考に運動を実施するタイミングを図っていただければと思います。

※できれば1日2回、朝食前と夕方の運動を取り入れたいところです。

参考:体内時計を体力科学・スポーツ科学へ応用する -時間運動学的視点の重要性-(2020年)

 

以上、体内時計をリセットする方法について解説してきました。

 

体内時計をリセットする方法は、

  • 光をコントロールする
  • 食事を工夫する
  • 活発な運動

の3つです。

 

まとめ

最後にもう一度内容を確認しましょう。

  • 体内時計をリセットするにはメラトニンが最も重要。
  • 「メラノピック照度」を使ってメラトニンが分泌される光をコントロールする
  • 日中は、メラノピック照度250ルクス以上の光を浴びる
  • 夕方(寝る3時間前)は、メラノピック照度を10ルクス以下におさえる
  • 夜間(寝るとき)は、メラノピック照度を1ルクス以下にする
  • つまり、日中は太陽の光を浴び、寝る3時間前は間接照明を使って明るくしすぎないようにし、寝る時は真っ暗にするのがオススメ
  • 夕方(寝る3時間前)にTVやPCやスマホを使う場合は、ブルーライトカットメガネを使用する
  • 日中のブルーライトカットメガネは必要な光をカットしてしまうので使わない
  • ポリフェノールは、体内時計をリセットする
  • 体内時計をリセットするポリフェノールは、ブルーベリーのベリー類、緑茶や野菜と果実、ハーブ、グレープフルーツ、シークワーサー、はっさくの柑橘類、大豆、赤ワイン、ショウガ、ウコン、とうがらし
  • 体内時計をリセットする糖質は高GI値である白米、脂質はω3(オメガ3)の魚の油、たんぱく質はシステインが含まれるとうがらし、にんにく、たまねぎ、ブロッコリー、オートミール
  • プチ断食(8時間ダイエット、16時間断食)は体内時計をリセットする。
  • より活発な運動は体内時計をリセットする

 

今回の記事で、体内時計をリセットする方法が理解できたのではないでしょうか。

この体内時計をリセットする方法を実践していただければ、睡眠や日中のパフォーマンスの好調をキープし続けることができるはずです。

 

体内時計は、必ずやせて-10歳の健康美に必須の知識。

ぜひ、本記事で解説した体内時計をリセットする方法を実践してみてください!(๑•̀ㅂ•́)و✧

 

今回のお話は以上です。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

 

それではまた♪

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