腸内環境を整えるにはこれを読めばOK!誰でもできる腸活14選【後編】

腸内環境を整えるにはどうしたらいいの?

腸活の具体的な方法を知りたい!

 

こんにちは、おっちーです(^^)

 

腸活すると、

  • 便秘や下痢が改善される
  • 免疫機能が改善される(風邪ひかない、健康でいられる)
  • 老化予防や美肌などアンチエイジングに良い
  • メンタルが安定する(頭が良くなり、性格が前向きになる可能性も)
  • 痩せる!

といったさまざまなメリットが得られます。

 

腸活は、あなたの

  • 痩せて綺麗になりたい!
  • 筋肉ムキムキになってカッコよくなりたい!
  • いつまでも若々しく絶好調でいたい!
  • いつも心穏やかでご機嫌でいたい!

を叶える第一歩となります。

 

じゃあ、腸活って具体的に何をすればいいの?

 

前回の記事では腸内環境を整える方法として、プロバイオティクスをご紹介しました。

健康美学

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今回は残りの腸内環境を整える方法7つをご紹介します。

 

この記事を書き上げるために、ピックアップした論文は59本、その中から熟読した論文は25本となっています。

徹底的にインプットしたので、情報としての質はとても高いと思います。

 

この記事では、腸内環境を整える具体的な方法【後編】として

  • 腸内環境を整える食事について
  • 腸内環境を整える生活習慣について

を解説しています。

 

これを読み終えれば、あなたは腸内環境を整える方法をマスターすることでしょう。

 

きっと、この知識はあなたの役に立つはずです!(๑•̀ㅂ•́)و✧

 

それでは、詳しく見ていきましょう!!

腸内環境を整える腸活は全部で14個!

腸内環境を整える腸活は全部で14個あります。

下記にご紹介する14個の腸活を実践すれば、あなたの腸内環境は整うことでしょう。

 

なぜなら、ここであげている腸活は科学的に検証された研究データと詳細な仕組みに基づき導き出した結論だからです。

 

前々回ご紹介した「腸内環境を乱さないための6つの方法」は、

  • 【方法1】抗生物質はできるだけ控える:抗生物質は、腸内環境の勢力図を簡単に書き換えてバランスを崩す、失われた腸内細菌は二度と戻ってこない可能性があるのでできるだけ控える
  • 【方法2】除菌殺菌グッズは使わない:除菌殺菌グッズは、腸内細菌を変化させる能力をもっており、3歳時の肥満度を高めるとした研究もあることから使わないようにする
  • 【方法3】ファストフードなど欧米食は避ける:ファストフードなどの「高脂肪・砂糖・低繊維」である欧米食は腸内細菌が作る短鎖脂肪酸を減少させ、腸のバリアを破壊(リーキーガット)し炎症を引き起こすので避ける
  • 【方法4】食品添加物、人工甘味料はできるだけ控える:食品添加物、人工甘味料はハッキリしないものの腸内細菌の炎症能力を増大させる可能性があるため、できるだけ控える
  • 【方法5】ストレスをためない:ストレスは腸内細菌の多様性を失わせ、炎症を引き起こす炎症性サイトカインが増加するため、ストレスをためないようにする
  • 【方法6】睡眠不足は腸内環境に害を及ぼすので控える:睡眠不足による不規則な生活は、概日リズムを崩し腸内細菌の多様性を低下させるため控える

でした。

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で、前回ご紹介したのは「プロバイオティクス」についてでした。

  • 【方法7】プロバイオティクスを摂る:腸内環境を整えるためには研究の実績があるプロバイオティクスが近道。プロバイオティクスは①便秘を改善する、②肥満に効く、③メンタルを改善するなどメリットがたくさんある。
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そして、今回は

  • 【方法8〜11】腸内環境を整える食事について
  • 【方法12〜14】腸内環境を整える生活習慣について

の計7個について詳しく解説します。

腸内環境を整える食事を楽しむ

腸内環境を整えるにはプロバイオティクスを摂るのが近道ですが、日頃の食事もとても有効な手段です。

 

腸内環境を整える食事のポイントとして、

  • プレバイオティクス(食物繊維、オリゴ糖)を摂る
  • 発酵食品を食べる
  • ポリフェノールを摂る
  • 野菜や果物を食べる

があげられます。

方法8:プレバイオティクスを摂る

で、最初に食事で手をつけたいのがプレバイオティクスです。

プレバイオティクスとは、腸内細菌のエサとなるもので、ざっくり言えば食物繊維とオリゴ糖のことです。

 

で、オススメのプレバイオティクスが、

  • βグルカン:水溶性の食物繊維でオートミールに含まれている。善玉菌の栄養源となり善玉菌の増殖を促し、腸内フローラの構成を健康的なバランスに改善する。また、βグルカンは腸内細菌によって発酵し、短鎖脂肪酸(酢酸、酪酸、プロピオン酸)を作り出す。この短鎖脂肪酸は腸管上皮細胞を増やし腸バリアを強化する。また、短鎖脂肪酸は腸内環境を弱酸性にして悪玉菌の過剰繁殖をおさえることで腸内環境を整える。その他「コレステロール低下作用、動脈硬化予防、抗糖尿病、抗肥満効果、免疫調節効果、抗がん効果、抗酸化作用」がある。
  • レジスタントスターチ:「レジスタント=消化されにくい」、「スターチ=でんぷん」という意味の難消化性でんぷん。不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の特性を併せ持つ特殊な食物繊維。レジスタントスターチはじゃがいも、さつまいも、長芋などの芋類、グリーンバナナ、とうもろこし、冷めた白米に含まれている。大腸に届いたレジスタントスターチは、腸内細菌によって短鎖脂肪酸(酢酸、酪酸、プロピオン酸)に代謝される。短鎖脂肪酸は腸内環境を整える。便秘改善の他、コレステロール低下作用、動脈硬化予防、抗糖尿病、抗肥満効果などの働きがある。
  • イヌリン:キクイモ、ゴボウ、たまねぎ、にんにくなどに多く含まれており、日本人にも古くからなじみの深い水溶性食物繊維。善玉菌によって短鎖脂肪酸が産生され、腸内環境の改善、腸バリアの強化、便通改善につながる。その他「コレステロール低下作用、動脈硬化予防、抗糖尿病、抗がん効果」がある。また、ビフィズス菌を増やすと言われている。
  • フラクトオリゴ糖:バナナ、トマト、アスバラガス、たまねぎ、にんにくなどの野菜や果物に含まれるオリゴ糖。低カロリーで砂糖に近い甘味として利用されている。ミネラルの吸収を促進したり、虫歯になりにくい糖と言われている。ビフィズス菌を増加させ腸内環境を善玉菌優位のバランスに整える。また、腸管免疫調節マーカー遺伝子を発現させ免疫調節効果をもたらす。その他、コレステロール低下作用による動脈硬化予防、血糖値の上昇をおさえることによる抗糖尿病効果などがあげられる。
  • ガラクトオリゴ糖:母乳や牛乳に含まれるオリゴ糖。熱や酸に強く調理によって成分が壊れたり、変化しないなどの特徴を持つ。フラクトオリゴ糖と同じくミネラルの吸収を促進したり、虫歯になりにくい糖と言われている。ビフィズス菌を増加させ腸内環境を善玉菌優位のバランスに整える。また、食欲をおさえ炎症を減少させるとする研究もある。

です。

参考:レジスタントスターチの栄養・生理機能(2014年

参考:Inulin:イヌリン(2020年8月

参考:フラクトオリゴ糖と水溶性食物繊維の熱的研究(2016年

参考:α-ガラクトオリゴ糖は過体重の成人の食欲を用量依存的に低下させ、炎症を減少させる(2015年9月

オススメ食品

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プレバイオティクスは、ビフィズス菌などの善玉菌を育てたり腸内環境を整える効果があります。

なので、これらのプレバイオティクスを普段の食事にとりいれると良いでしょう。

※ただし過ぎたるは及ばざるが如し。大量のプレバイオティクスの摂取は急激な腸内発酵を誘発し、腸バリアを破壊する「リーキーガット」のおそれがあります。参考:プレバイオティクス

方法9:発酵食品を食べる

次に発酵食品も腸内環境を整えるためにオススメの食材です。

日本で一般的な発酵食品といえば、納豆、味噌、キムチ、ヨーグルトでしょう。

 

発酵食品は、代々受け継がれてきた祖先の知恵によって今日まで生産されてきました。

この知恵は、わたしたちに様々な健康効果をもたらしてくれます。

 

発酵食品には、乳酸菌(善玉菌)が含まれています。

そして、ヨーグルトは乳酸菌の増殖や生存を可能にします。

参考:発酵食品に含まれる健康増進成分。最新のシステマティックレビュー(2019年5月)

発酵乳やヨーグルトは、主にLactobacillus spp.(乳酸菌)やS. thermophilus(サーモフィルス菌)を含む乳酸菌の増殖や生存を可能にするため、有益な生菌を摂取できる最も魅力的な食品マトリックスの1つとなっています。

※サーモフィルス菌はヨーグルトやチーズを作る際のスターターとして働きます。

 

乳酸菌が増えると、

  1. 短鎖脂肪酸(酢酸、酪酸、プロピオン酸)が産生される
  2. 短鎖脂肪酸が腸管上皮細胞を増殖させる
  3. 腸管上皮細胞が腸バリアを作る

といった効果がもたらされます。

 

腸バリアが作られるということは、LPS(リポ多糖)などの毒素が血液で流れるのを防ぎ、炎症から身を守ることができるということです。

※炎症から身を守るということは、高血圧や脂質異常症による動脈硬化(脳卒中、心筋梗塞)の予防、糖尿病、肝疾患、がん、認知症、うつ、ぜんそくやアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患、関節リウマチなどの自己免疫疾患を予防するということです。

 

さらに、納豆、味噌、キムチ、ヨーグルトの腸内環境への影響は

  • 納豆:納豆の発酵は、ナットウキナーゼ、ビタミンK2など多くの成分を産生する。ナットウキナーゼは、ビフィズス菌(善玉菌)を増やし、クロストリジウム(悪玉菌)の減少をもたらす。また、短鎖脂肪酸を増やし、毒素であるアンモニアと硫化物を減少させる。
  • 味噌:味噌の胃腸に対する影響についてはあまり研究されていないため、現時点ではよくわからない。ただし、味噌汁の摂取が胃食道逆流症を緩和するという報告はある。
  • キムチ:キムチを食べると、ラクトバチルス(乳酸菌)、短鎖脂肪酸を産生するフェーカリバクテリウムなどの善玉菌が増加する。※ただし塩分高めなので食べる量に注意。
  • ヨーグルト:ヨーグルトは乳酸菌およびビフィズス菌などの善玉菌を増やし、下痢、炎症性腸疾患、大腸がんと関連するバクテロイデス・フラジリス(悪玉菌)を減少させ、病原性のサルモネラ菌に対する防御力を向上させる。

があげられます。

参考:発酵食品。定義と特徴、腸内細菌叢への影響、消化管の健康と疾病への影響(2019年8月

参考:乳製品および乳製品由来の成分が腸内細菌叢に及ぼす影響:系統的な文献レビュー(202011

 

これらのことから、発酵食品は善玉菌を増やし、悪玉菌を減らして腸内環境を健康的なバランスに整えるので積極的に食べたい食材です。

方法10:ポリフェノールを摂る

そして、ポリフェノールを摂ることも腸内環境には有益です。

ポリフェノールって、アンチエイジングの要である抗酸化作用に優れたファイトケミカルなのですが、腸内環境にも良いのです♪

 

ポリフェノールとは、植物に存在する色素や苦味の成分で、自然界に5,000種類以上あると言われています。

代表的なのは、ブルーベリーのアントシアニン、大豆のイソフラボン、お茶のカテキンなどでしょうか。

その他りんごのプロシアニジン、チョコレートのカカオポリフェノールなどもあげられます。

レビュー

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※ちなみに、りんごやカカオポリフェノールのプロシアニジン(エピカテキン)は「フラバノール(フラバン-3-オール)」に分類されます。

 

で、腸内環境に有益なポリフェノールが下記です。

  • アントシアニン:アントシアニンはブルベリー、ブラックベリーなどのベリー類に含まれている。アントシアニンは、心血管疾患、がん、神経変性障害、加齢による骨量減少に対して有効であるとともに、ビフィズス菌とフェカリス菌、アッカーマンシアといった善玉菌を増やす。そして、悪玉菌のクロストリジウムを減らし、さらに腸内の炎症と酸化ストレスを軽減する働きがある。
  • フラボノール:フラボノールに分類されるケルセチンは、緑茶、レタス、大根の葉、クランベリー、りんご、たまねぎ、そばに含まれる。ケルセチンは抗酸化、抗炎症、抗ウイルス、抗肥満、抗うつ作用を持ち、さらにがん、糖尿病、喘息、高血圧、心血管疾患を予防すると言及されている。そして、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌を増やし、大腸菌やエンテロコッカス(腸球菌)などの悪玉菌を減少させる。
  • フラボン:フラボンに分類されるアピゲニンとルテオリンは、セロリ、パセリ、ペパーミント、セージなどに多く含まれている。これらのフラボンは抗炎症剤、抗肥満剤として高い効能がある。アピゲニンはマウスの大腸の炎症をおさえるとともに、悪玉菌のエンテロコッカス(腸球菌)を抑制する。
  • フラバノン:フラバノンに含まれるヘスペリジンやナリンジンは温州みかんやオレンジ、グレープフルーツなど柑橘類に含まれている。抗酸化作用や抗炎症作用を持ち、がんや心血管疾患のリスク低下と関連している。フラバノンを摂取すると大腸菌や赤痢菌、サルモネラなどの腸内細菌科(悪玉菌、腸内細菌とは異なる)の増殖が防がれる。また、ヘスペリジンを投与したラットは、大腸のバリア機能に有益な効果を示し、大腸炎の症状を改善した。
  • フラバノール(フラバン-3-オール):カテキンはフラバノールに分類される。緑茶に含まれるカテキンは、エピガロカテキンガレート(EGCC)と呼ばれ高い抗酸化力を持つ。カテキンは、抗炎症剤、抗菌剤、免疫調節剤、抗酸化剤、フリーラジカル除去剤、神経保護剤、抗老化、抗がん剤、心臓の保護剤として作用する。カテキンは胃の炎症を引き起こすピロリ菌や食中毒を引き起こすO-157の成長を抑制する。また、善玉菌のビフィズス菌を増加させる。さらに肥満者に緑茶カテキンを補給すると、体脂肪が減少することがわかった。
  • イソフラボン:※イソフラボンが直接腸内細菌に影響を与える知見は見当たりませんが、腸内細菌とエクオールの関係が重要なので触れておきます。イソフラボンは大豆に含まれるポリフェノール。イソフラボンが直接腸内細菌に影響をあたえる知見は見当たらないが、コリオバクテリウムやビフィズス菌などの腸内細菌がイソフラボンをエクオールに代謝することで多くの利益が得られる。エクオールは女性ホルモンのエストロゲンと同様な働きを持ち、閉経後の女性の抗肥満と抗糖尿病といった働きがある。また、動脈硬化などの心血管疾患の予防や骨粗鬆症の予防にも働く。

※上記のポリフェノールは全てフラボノイド系に属します。

参考:アントシアニン、マイクロバイオームと加齢による健康への影響(2021年1月

参考:クルクミン、ケルセチン、カテキンと代謝性疾患。腸内細菌叢の役割について(2021年1月

参考:肥満による炎症に対するフラボンの標的効果、および癌と腸内細菌叢の相乗的役割の可能性(2020年5月

参考:シトラスフラバノンの腸内動態と胃腸の健康への影響(2019年6月

参考:腸内細菌叢を介した大豆イソフラボンのエストロゲン活性の最大化。閉経後女性における心臓・代謝系の健康へのインプリケーション(2022年1月

 

これらのことから、ポリフェノールは腸内環境を整えるのに非常に優秀な成分であるといえるでしょう。

方法11:野菜や果物を食べる

野菜や果物を食べることは、上述したポリフェノールを摂ることにつながります。

その他、シンプルに野菜・果物を食べることは腸内環境を整えます。

 

で、下記の研究では野菜・果物を食べると腸内細菌の多様性(ダイバーシティ)を増加させるとのことです。

参考:過体重および肥満に罹患した個人における不顕性炎症の軽減および胃腸の健康増進における全粒粉と果物および野菜の役割:無作為化比較試験(2018年7月)

【目的】
全粒粉または野菜・果物の摂取量を増やすことが、炎症マーカーおよび腸内細菌叢組成に及ぼす影響を明らかにすることである。

【方法 】
過体重または肥満で、FVおよびWGの摂取量が少ない49名の被験者に対して、無作為化並行群間摂食試験を実施した。
被験者は3群に無作為に分けられた(3食/日提供)。
全粒粉、野菜・果物、精製穀物の3群に無作為に割り付けた。
試験開始時および6週間後に便および血液を採取した。
炎症マーカー[腫瘍壊死因子α(TNF-α)、インターロイキン-6(IL-6)、リポ多糖結合たんぱく質(LBP)、高感度C反応たんぱく質(hs-CRP)]が測定された。
便サンプルの分析では、短鎖/分岐鎖脂肪酸(S/BCFA)および微生物叢の組成を測定した。

【結果】
全粒粉食および野菜・果物食のLBPは有意に減少したが、精製穀物では変化がなかった。
野菜・果物食はIL-6に有意な変化を誘発したが、他の処理では有意な変化は認められなかった。
全粒粉食はTNF-αの有意な減少をもたらしたが、他の食餌では有意な効果は認められなかった。
野菜・果物食は腸内細菌の多様性が有意に増加したが、他の食事郡では変化が見られなかった。

 

上記の研究の特徴は、野菜や果物を具体的に指定していないところにあります。

なんでもいいから野菜・果物をとる。

この研究者の言葉を借りれば、多種多様な野菜・果物は、非常に多くの種類の食物繊維を摂ることにつながり、結果として腸内細菌の多様性を高めるようです。

 

以上のことから、野菜や果物を食べることは腸内環境を整えることにつながります。

 

腸内環境を整える生活習慣

腸内環境を整える食事についてご紹介してきました。

次にご紹介したいのは、腸内環境を整える生活習慣についてです。

 

腸内環境を整える生活習慣のポイントとして、

  • プチ断食をする
  • 適度な運動をする
  • 自然に触れる

があげられます。

 

詳しく解説します。

方法12:プチ断食をする

プチ断食で代表なのは8時間ダイエットでしょう。

8時間ダイエットとは、1日のうち8時間はなんでも好きなものを食べ、残りの16時間は固形物を一切食べないといったゆる〜い断食のことです。

 

一日のうち朝食または夕食の1食だけ抜けば、8時間ダイエットは成立します。

なので断食のなかでは一番取り入れやすいものになっています。

 

8時間ダイエットは、1日のうち16時間を絶食の状態に人を置きます。

その結果、細胞がエネルギー源としてのグルコース(ブドウ糖:糖質)の依存度を下げ、ケトン体へ切り替えることにより、

  • 正常な血糖値が維持される(グルコース恒常性)
  • エネルギーを作り出すミトコンドリアの修復と改善
  • 遺伝情報を管理するDNAの修復と改善
  • オートファジーによって炎症をおさえる
  • 脂肪が消費されやすくなり痩せやすくなる

といった働きを得ることができます。

 

これらは、必ずやせて-10歳の健康美につながる重要なものです。

 

地球上の生命は、地球の自転によって引き起こされる光の概日リズム(サーカディアンリズム)に従い、命を刻んでいます。

腸内細菌も例外ではありません。

人は体内時計によって健康を維持していますが、腸内細菌も自らの体内時計によって健康を維持しています。

 

で、人が食物を食べると腸内細菌の概日リズムが変化することがわかっています。

このプロセスには、食べ物の内容と食べるタイミングの両方が関わっています。

食べるタイミングとは、空腹の時間と摂食の時間をコントロールするプチ断食のことです。

 

そして、8時間ダイエットなどのプチ断食は、いくつかの肥満を誘発する腸内細菌の存在量を減少させるとする研究があります。

また、腸内細菌の多様性(ダイバーシティ)を高めることにもつながります。

参考:食事と摂食パターンが腸内細菌叢の日内動態に及ぼす影響(2014年12月)

腸内細菌と毎日の摂食・空腹サイクルは、宿主の代謝に影響を与え、肥満や代謝性疾患の原因となる。
私たちの研究から、腸内細菌は非常に動的であり、構成が日々周期的に変動していることがわかった。

食事誘発性肥満は、毎日の摂食/空腹リズムを減衰させ、これらの周期的変動の多くを減少させる。
時間制限食(TRF)は、摂食を夜間に集中させることで、これらの周期的な変動を部分的に回復させる。

さらに、肥満や代謝性疾患から身を守るTRFは、宿主の代謝に影響を与えることが示されている細菌に影響を与えることもわかっている。
※時間制限食(TRF)とは、プチ断食のことです。

摂食/空腹リズムによる腸内細菌叢の周期的な変化は、腸内細菌叢の多様性に寄与し、腸内細菌叢が宿主の代謝に影響を与えるメカニズムである可能性が高い。

 

これらのことから、プチ断食は腸内細菌に有益な変化を与えるといえるでしょう。

方法13:適度な運動をする

そして、腸内細菌の多様性を得るためには運動も有効です。

 

運動は健康に良いのは間違いなく、実際に高血圧、脳卒中、がん、糖尿病、メタボリックシンドローム、骨粗鬆症、サルコペニア(筋力減少)、認知障害、不安、うつ病の予防に有効です。

これらの健康効果には、抗炎症状態の促進、ストレス反応に関連する視床下部-下垂体-副腎(HPA)軸の活性化、神経機能の強化などのいくつかのメカニズムがあります。

 

で、近年の研究により、運動が健康に有益な効果を促す新たな要因として、運動による腸内細菌の改変が浮上してきました。

下記の研究では、運動すると腸内細菌の量や多様性が増え、体脂肪が減少する傾向があることがわかっています。

参考:運動は、痩せ型および肥満型ヒトの腸内細菌叢の組成と機能を変化させる(2018年4月)

【目的】
我々は、痩せ型および肥満型成人の食事パターンに変更を加えることなく、6週間の持久運動が腸内細菌の組成、機能的能力、代謝物に対してどのような影響を与えるかを調査した。

【方法】
32名の痩せ型および肥満型で運動をしていない被験者に、運動(3日/週:1週90分〜180分)を実施してもらった。(運動強度は最大心拍数60〜75%の中程度の強度)※ジョギングなどの有酸素運動ですね。

【結果】
・運動によって腸内細菌の量が増加した。
・腸内細菌が多様になるほど体脂肪が減少する傾向があった。
・肥満型より痩せ型のほうが、腸内細菌の変化に富み短鎖脂肪酸が増加した
・食事に関係なく運動をすれば腸内細菌は増える。
・ただし、肥満型も痩せ型も運動をやめると腸内細菌は減り始めた。

【結論】
これらの知見は、運動が腸内細菌の組成や機能的能力の変化を誘発することを示唆する。

さらに、痩せている人は短鎖脂肪酸が増え「腸バリアの強化、食欲の暴走をおさえる、筋肉増強につながる」という嬉しい結果がでています。

 

そして、下記の論文でも、有酸素運動が腸内細菌を増加させるとともに多様性も高めると論じています。

参考:運動によるマイクロバイオーム・腸・脳軸への影響(2019年)

腸内細菌叢は多様な環境であり、我々の細菌微生物の大半が生息している。
このマイクロエコシステムは、周囲の多細胞生物と共生関係にあり、特定の系統の細菌のバランスと多様性が全身の健康を支えている。

腸内細菌の多様性が低下すると、胃腸障害や精神的苦痛など、全身に影響を及ぼす。
このコミュニケーションの経路は、マイクロバイオーム-腸-脳軸として知られています。

プロバイオティクスの補給など、マイクロバイオームに影響を与える介入は、腸と脳の両方の障害を改善することにもなります。

最近のエビデンスでは、有酸素運動がFirmcutes門の属の多様性と存在感を向上させることが示唆されており、これが腸と脳に対する運動のプラスの効果の関連性である可能性がある。

この論文では文脈の関係上、割愛してますが運動すると乳酸菌、ビフィズス菌が活性化されるとしています。

 

これらのことから、運動すると腸内細菌の増加や多様性が高められることがわかります。

 

食事に関係なく運動すれば、腸内細菌は増える。

これは運動しないわけにはいけませんね!(๑•̀ㅂ•́)و✧

方法14:自然に触れる

そして、最後に一番大切なお話をします。

 

自然環境の近くに住むことは、死亡率の低下、心血管疾患の減少、精神的問題の減少など長期的な健康のメリットと関連することがわかっています。

これは、運動、社会的交流、日光によって促される心理的メカニズムに起因していることがあげられます。

 

一方、先進国で増加している病気は、免疫調節の失敗や調節不良によって慢性的な炎症を引き起こしているのが原因となっています。

このような免疫調節の失敗は、人類の進化の過程で、免疫調節を推進する役割を担ってきた微生物にさらされていなかったことが一因として考えられます。

 

下記は衛生仮説(旧友説)について語っています。

人類の誕生とともに、細菌は人と結びつき共に進化してきました。

細菌は、人から食物繊維などのエサをもらう代わりにビタミンなどの栄養を人に与え、共生関係を築いています。

また、細菌が腸に住み着くことで、外から様々な有害なウイルスが侵入してきたら免疫細胞を刺激して体が問題を起こさないように調節してくれています。

しかし、現代は衛生環境が整備され、とくに都市部ではアスファルトやコンクリートに覆われてしまって土に触れる機会が少なくなっています。

また、残念ながら過剰に除菌・殺菌をして微生物を排除する方向に進んでいます。

微生物を排除した結果、

”免疫細胞が菌の情報をインプットする機会が失われている。”

そして、免疫細胞は学習することができず、問題のないものまで攻撃。

結果、アレルギーが蔓延しています。

これを衛生仮説(旧友説)といいます。

健康美学

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また、現代の建築物は合成素材やプラスチック、コンクリートで作られ、木材やダンボールは接着剤や殺生物剤で処理され、建物は空調システムで換気されています。

このような現代の建築物は微生物が住める環境になく、微生物との触れ合いが極端に少なくなっています。

※中には人間が不活性化できない毒性成分を合成するものもあり、シックハウス症候群(体調不良)につながっています。

 

ある子豚を使った実験では、自然の屋外で飼育された子豚と、非常に清潔な屋内施設で飼育された子豚の腸内細菌の違いについて調査しました。

結果、自然な屋外環境で飼育された豚は、ラクトバチルス属(乳酸菌)が優勢であったのに対し、屋内の衛生的な環境で育った子豚ではラクトバチルス(乳酸菌)が減少し、病原性のある菌の系統(炎症を引き起こす)が多く見られたとのことです。

参考:環境から獲得した細菌が腸管表面の微生物多様性と自然免疫反応に及ぼす影響(2009年11月

 

動脈硬化による脳卒中・心筋梗塞、糖尿病、肝疾患、がん、認知症、うつ、アレルギー(ぜんそくやアトピー性皮膚炎)、関節リウマチなどの自己免疫疾患。

これらの病気は、微生物との触れ合いが欠如することで、免疫調節が失敗することによる炎症が続くことにより引き起こされます。

 

自然環境には多種多様な微生物が暮らしています。

免疫調節を正しく機能させるためには、自然に触れてこれら多種多様な微生物を取り入れることが重要です。

 

例えば、山登りをして自然に触れるのもよいでしょう。

緑あふれる公園で太陽の光を浴びながら子供と遊ぶのもよいでしょう。

都心であれば、部屋に観葉植物を飾るのもアリだと思います。

 

自然に触れることは直接微生物を取り入れることです。

つまり、自然=天然のプロバイオティクスといっても過言ではないでしょう。

 

できるだけ自然に寄り添うことをオススメします。

参考:自然環境由来の生物多様性による免疫システムの制御:健康に不可欠な生態系サービス(2013年11月

 

以上、腸内環境を整える具体的な方法について解説してきました。

これら14個の腸活を実践すれば、あなたの腸内環境は整うことでしょう。

 

そして、

  • 痩せて綺麗になりたい!
  • 筋肉ムキムキになってカッコよくなりたい!
  • いつまでも若々しく絶好調でいたい!
  • いつも心穏やかでご機嫌でいたい!

を叶える第一歩につなげてください。

 

ぜひ、腸活にトライしてみてください!(๑•̀ㅂ•́)و✧

 

まとめ

最後にもう一度内容を確認しましょう。

 

腸内環境を整える腸活の具体的な方法は、

  • 【方法1】抗生物質はできるだけ控える:抗生物質は、腸内環境の勢力図を簡単に書き換えてバランスを崩す、失われた腸内細菌は二度と戻ってこない可能性があるのでできるだけ控える
  • 【方法2】除菌殺菌グッズは使わない:除菌殺菌グッズは、腸内細菌を変化させる能力をもっており、3歳時の肥満度を高めるとした研究もあることから使わないようにする
  • 【方法3】ファストフードなど欧米食は避ける:ファストフードなどの「高脂肪・砂糖・低繊維」である欧米食は腸内細菌が作る短鎖脂肪酸を減少させ、腸のバリアを破壊(リーキーガット)し炎症を引き起こすので避ける
  • 【方法4】食品添加物、人工甘味料はできるだけ控える:食品添加物、人工甘味料はハッキリしないものの腸内細菌の炎症能力を増大させる可能性があるため、できるだけ控える
  • 【方法5】ストレスをためない:ストレスは腸内細菌の多様性を失わせ、炎症を引き起こす炎症性サイトカインが増加するため、ストレスをためないようにする
  • 【方法6】睡眠不足は腸内環境に害を及ぼすので控える:睡眠不足による不規則な生活は、概日リズムを崩し腸内細菌の多様性を低下させるため控える
  • 【方法7】プロバイオティクスを摂る:腸内環境を整えるためには研究の実績があるプロバイオティクスが近道。プロバイオティクスは①便秘を改善する、②肥満に効く、③メンタルを改善するなどメリットがたくさんある。
  • 【方法8】プレバイオティクスを摂る:「βグルカン、レジスタントスターチ、イヌリン」などの食物繊維、「フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖」などのオリゴ糖はプレバイオティクスとして善玉菌を育てたり、腸内環境を整える
  • 【方法9】:発酵食品を食べる:納豆、味噌、キムチ、ヨーグルトなどの発酵食品は善玉菌を増やし、悪玉菌を減らして腸内環境を健康的なバランスに整える
  • 【方法10】:ポリフェノールを摂る:「アントシアニン、フラボノール、フラボン、フラバノン、イソフラボン」などのポリフェノールは、抗酸化作用だけでなく、善玉菌を増やし悪玉菌を減らすなど非常に優秀な成分である
  • 【方法11】野菜や果物を食べる:野菜や果物を食べると腸内細菌の多様性が高まり、腸内環境を整える
  • 【方法12】プチ断食をする:8時間ダイエットなどのプチ断食は、いくつかの肥満を誘発する腸内細菌を減少させる。また、腸内細菌の多様性を高める。
  • 【方法13】適度な運動をする:運動すると腸内細菌の量や多様性が増え、体脂肪が減少する傾向がある。また、痩せている人はさらに腸内細菌による短鎖脂肪酸が増え「腸バリアの強化、食欲の暴走をおさえる、筋肉増強」につながる
  • 【方法14】自然に触れる:自然な環境は善玉菌を増やし、屋内の衛生的な環境は悪玉菌を増やす傾向がある。また、微生物との触れ合いが欠如することで、免疫調節が失敗し炎症を引き起こす。結果、動脈硬化による脳卒中・心筋梗塞、糖尿病、肝疾患、がん、認知症、うつ、アレルギー(ぜんそくやアトピー性皮膚炎)、関節リウマチなどの自己免疫疾患といった病気を引き起こす原因につながる。
  • 自然は天然のプロバイオティクスである。

となります。

 

今回の記事で、腸内細菌のお話は終わりです。

これで、あなたは腸内環境を整える方法をマスターすることができたと思います。.

 

”必ずやせて-10歳の健康美を手に入れるためには、腸活は最重要事項です。”

ぜひ、腸活を生活習慣にとりいれてください!(๑•̀ㅂ•́)و✧

 

今回のお話は以上です。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

それではまた♪

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ダイエット大学 必ず痩せて-10歳の健康美の知識

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